秋田県知事による炎上騒動の後に、奇跡的な展開が待っていた。
 
【映像】失言で売り上げ倍増「愛媛のじゃこ天」
 
 秋田市内でおこなわれた講演会で、佐竹敬久秋田県知事が「メインディッシュがいいステーキだと思って開けたらじゃこ天です。貧乏くさい。四国なんか大変ですよ。酒もうまくない」と愛媛県の名物じゃこ天を貧乏くさいと発言したことで炎上騒ぎとなった。
     
 発言の2日後に佐竹知事は緊急会見を開き「心からお詫びを申し上げたい」と陳謝している。
     
 これにじゃこ天業者、安岡蒲鉾3代目の安岡弘和社長はじゃこ天は地味な食材だとしながらも「漁師さんがとってきた魚を僕らは一生懸命さばいて作っていて、そこはやはりプライドを持って僕らも作っている。なので貧乏くさいとか決して言われたくない」と想いを吐露。
     
 「(じゃこ天)は安いものだと3枚で98円、高いものだと3枚で900円弱。値段がピンからキリまである。じゃこ天やかまぼこは贈答にお使いになる方もいらっしゃる。お客様の視点に立つと、せっかくお客様がいろいろ考えてじゃこ天を贈ってくださったのに、受け取った方が『貧乏くさい』とか、そう思われるのはすごく残念」と語った。
     
 しかしその後、騒動には意外な展開が待っていた。安岡社長によると「知事の発言の前の週とくらべ、発言があったあとと比較すると大体1.5倍ぐらいの注文があった」「大体6割の方が秋田県からの注文」と失言騒動直後から、秋田県からの注文が殺到しているという。
     
 さらに注文の備考欄には「うちの知事が申し訳ないです」「初めてこのニュースをきっかけにじゃこ天を知って注文します。楽しみにしています」といったコメントが書かれていたとして安岡社長は「逆にこちらが励まされる。それはすごく感動した」と喜んだ。
     
 山形県出身のテレビ朝日アナウンサー、田中萌は意見を求められると「東北をひとくくりにしていいのかわからないが、律儀というかいい人が多いイメージがある」と説明。
     
 「知事は県の顔でもあるので、どこかよその方に対してもし迷惑をかけたと思ったら、自分は知事と関係なくても『ごめんなさい』という気持ちで購入するのは非常によくわかる」と、秋田県民の想いを推察した。
     
(『ABEMA的ニュースショー』より)