MMAの試合で終了間際の土壇場でレフェリーを“ブチギレ”させる反則キックが勃発。血相を変えて止めにかかるレフェリーの様子にファンからは「それいいのかよw」「反則とれよw」「今のはアカンだろ」と大ブーイングが、現役ファイターも「初めて見ました」と呆れ顔だった。
11月10日にタイ・バンコクで開催された「ONE Friday Fights 40」。イヴァン・パルシコフ(ロシア)とベン・ロイル(イギリス)の試合での飛び出した"苦し紛れ"の反則キック攻撃がファンの間で物議に。とっさの行動とはいえ相手は大ダメージを受け、レフェリーも「おい何やってんだ!」と思わず顔をしかめるほど。しかし、反則裁定はなくスルーにファンからは疑問の声が上がった。
ロシアの25歳で3連勝中と勢いにのるパルシコフと、タイを拠点とするイギリス人ロイルとの対戦は、拮抗する中、残り数秒「これはプロレスか?」と目を疑うようなシーンが待っていた。
2ラウンドまでは両者スタンドで打ち合う攻防。ロイルが的確なパンチを当て、肩で大きな息をするパルシコフのマウスピースが何度も飛ぶ場面が目立つ。3ラウンド、早くポイントアウトしたいロイルだったが、次第に下がり気味。一方、若干息を吹き返したパルシコフが加勢に出る場面も。試合が残り30秒に差し掛かると、がむしゃらに前に出るパルシコフにイラっときたか、ロイスが思わぬ暴挙に出る。
最後の気持ちを振り絞ったパルシコフが雄叫びをあげて前に出ると、バッティング気味の入りにカッとなったロイルが突如、トップロープを両手で掴んで顔面をキック。ロープ掴みはもちろん反則だが、MMAでは考えられないムーブにレフェリーも「おいおい、何やってんだ!」と慌て、声を荒げて制止した。あまりの事態にレフェリーは半ギレ気味になるものの、止める機会を失ったか、試合は反則裁定などは特になく、そのまま続行された。
よもやの事態、衝撃の光景にABEMAゲストで現役ファイターの中田大貴も「プロレスラーみたいだ(笑)」と苦笑い。この想定外の反則キックの影響か、直後、パルシコフは流血するなど思いのほか大きなダメージを受けた。すると中田は改めて「ロープを背負って飛び蹴りは初めて見ました」と呆れた様子だった。
終了間際のアクシデントということもあり、お咎めなしでスルー。手数で優っていたロイルが判定勝利となったが、ファンからは反則を取らないレフェリーに対しても「それいいのかよw」「反則とれよw」「血だらけだぞ」「今のはアカンだろ」とブーイングが鳴り止まなかった。