【ブンデスリーガ】バイエルン4-2バイデンハイム(日本時間11月11日/アリアンツ・アレーナ)
バイエルン・ミュンヘンの新エース、ハリー・ケインの勢いが止まらない。
ケインは11日のハイデンハイム戦で2ゴールを決めて、今季のブンデスリーガ(11節終了時点)での得点数を17に伸ばした。昨季のブンデスリーガ得点王がニクラス・フュルクルク(元ブレーメン)とクリストファー・エンクンク(元ライプツィヒ)の16ゴールだったことを考えると、いかにこのペースが驚異的であるかがわかるだろう。
第5節のボーフム戦でブンデスリーガで初のハットトリックをマークすると、前節、前々節には2試合連続で3得点。今節も2得点を挙げ、リーグ史上初となる3試合連続ハットトリックへの期待が高まっていた。その大記録こそならなかったものの、直近4試合で9得点はとてつもない。むしろ11試合でノーゴールは2試合だけ。アシストもなかった試合は1試合だけ。アシストも5つ記録しているため、チームの今季の42得点のうち22点を直接的に関与している。リーグの絶対的王者のスコアメイクは今彼なしにはありえないのだ。
バイエルンのレジェンドであるローター・マテウス氏もドイツ『Sky Sports Germany』に出演した際に手放しで賛辞を送っている。「もし彼(ケイン)が大きな怪我をしなければ、間違いなくロベルト・レヴァンドフスキの記録を更新するだろう」と発言し、1シーズンのブンデスリーガ最多得点記録を更新する可能性があると推察していた。
バイエルンから昨季バルセロナへ移籍した元エースが保持する現在の最多得点記録は2020-2021シーズンに打ち立てた41ゴールだ。
現在17ゴールを決めているケインは、1試合平均で毎試合1.54ゴールのペースでネットを揺らしている。この数字に試合数の「34」をかけ合わせると、1シーズンで52ゴールを量産することになる。イングランド代表FWの新記録樹立が現実味を帯びる。
ブンデスリーガはこれまでケインがプレーしたプレミアリーグと比べるとチームが少ない分、日程的にも余裕があり、年末年始には約1カ月間のウィンターブレイクがある。
加えて彼は怪我耐性も高く、コンディションの良し悪しに左右されることがあまりない。こうした特徴や前例を踏まえれば、マテウス氏が語ったようにリーグの偉大な記録を更新する可能性も十分にあるのではないだろうか。いずれにせよケインの活躍は驚異的だ。
(ABEMA/ブンデスリーガ)