12日に投開票された京都府八幡市長選挙で、無所属新人の川田翔子さん(33)が初当選した。女性市長としては史上最年少になる。
川田さんは京都大学を卒業後、京都市役所に入庁し、ケースワーカーとして生活相談などに従事。去年からは参議院議員の秘書を務めた。今回の選挙戦では、子育て世代の負担軽減などを訴え、投票率が前回を14ポイント上回る中、当選した。
最年少の女性市長は何を変えるのか? 株式会社Schoo CCOの滝川麻衣子氏と考えた。
川田さんのような女性政治家に期待することについて滝川氏は「女性の政治家が増えることで教育・子育て分野における財政支出が増えるというデータもある。日本はGDPに占める子育て関連支出がOECD諸国の中でも低いため、この分野を地方行政から押し進めてほしい」と述べた。
また、若い世代が政治に携わることについては「国会中継等を見ていると高齢の年配男性たちが中心になって政治を行っているイメージを持ちがちだ。しかし、そんな環境に若い世代の女性が入っていく姿を見ることで『政治は遠いものではなく、実は身近なものなんだ』『自分たちが“やる側”に回る可能性もあるんだ』と少しずつ浸透する」と期待を口にした。
「若い女性市長であるが故に苦労が予想される点」については「組織に女性という少数派が入っていくと、元々いた人たち、大多数の男性たちから抵抗感・警戒心を持たれたり、変わることへの不安をぶつけられることがある。その時の対処としては、コミュニケーションをとって味方を増やし、情報が自分のところに上がってくるようにすること。難しいだろうが“腕の見せどころ”とも言える」と分析した。
世界経済フォーラムが各国の男女格差の現状を評価したジェンダーギャップ指数を見ると、日本は「政治参画」で146カ国中138位となっている。
改めて女性の政治家を増やす必要性について問われた滝川氏は「女性に限らず、多様なバックグラウンドの人が集まるということは、様々な考え方や才能のある人が集まることにつながる。その結果、議論自体も活性化し、新たな視点が生まれる。また、男性だけの中からリーダーを選ぶよりも男性・女性の中から選ぶことで競争率が高くなり、より優れた能力を持った人が選ばれることにつながる」と指摘した。
さらに、女性の政治家を増やす方法については「『議員の何割は女性にする』というクオータ制を導入している国もあり、有効な手段だと言われている。また、若い方や女性といったロールモデルが出てくることで政治が少しずつ身近なものになっていけばいい」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)
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