大きなステップアップになるかもしれない。ブライトンを率いるロベルト・デ・ゼルビ監督に対して、かのレアル・マドリーが次期指揮官として興味を示し、すでに接触しているという。スペインのスポーツ紙『SPORT』が現地時間11月21日に伝えた。
現在44歳のデ・ゼルビは2022年9月にブライトン監督に就任すると、攻撃的なサッカーを即座にチームに植え付け、在任1年目にしてクラブ史上初の欧州カップ戦出場権を獲得。マンチェスター・Cのジョゼップ・グアルディオラ監督が「過去20年で影響力のある指揮官」と称賛する新進気鋭だ。モイセス・カイセド(現チェルシー)、三笘薫、シモン・アディングラ、エヴァン・ファーガソンなど若手を使いながら育てる手腕も高く評価され、ゴール後の激しい喜び方もよく話題になる。
その戦術的手腕と名伯楽ぶりに目を付けたのが、マドリーだ。現指揮官のカルロ・アンチェロッティは今シーズン限りで契約満了を迎え(ブラジル代表監督就任が濃厚)、来シーズンに向けた後釜探しにすでに着手している。『SPORT』によればその候補の1人がデ・ゼルビで、すでに交渉も開始しているという。
同紙は、「マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長は、デ・ゼルビがすでに大きな飛躍を遂げる準備ができていると信じている。若手を抜擢する勇気も高く評価されている。デ・ゼルビは、ここ数シーズンの巨額投資(例えば、チョアメニとベリンガムだけでも1億8000万ユーロ以上)から最大限の利益を得ることが求められるだろう」と伝えた。
確かにここ数年でマドリーは徐々に若返りを進め、チームの顔ぶれが少なからず変化している。オーレリアン・チュアメニ、エドゥアルド・カマビンガ、ジュード・ベリンガム、アルダ・ギュレル、ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴらはまだ20代前半で、大きな伸びしろを秘めている。
来シーズンに向けた話のためすぐに決まるような状況ではないだろうが、デ・ゼルビがマドリー監督に転身となれば、ブライトンの戦略、そして三笘ら主力の去就にも大きく関わってくる。今後の動向に注目したい。