【WWE】RAW(11月20日・日本時間21日/グランドラピッズ)
決して派手なワザではない"張り手"攻撃がえぐすぎていきなり主役に躍り出る珍事。相手の華麗な攻撃をビンタでパトリオット・ミサイルのように次々と迎撃する"掟破り"にファンも思わず「すげえ張り手」「すげぇビンタ!」と、息を呑むひと幕があった。
ジョニー・ガルガノとルートヴィヒ・カイザーのシングルマッチでのひとコマ。派手な技が多いWWEのなかで、ひときわファンの注目を集めたの、ガルガノの場外へのトペを封じたシンプルすぎる"ガチすぎてドン引きする迎撃"ビンタ攻撃だった。
ヨーロピアン軍団『インペリウム』の自称「生ける芸術」のナルシスト・キャラが憎たらしいカイザーとガルガノは先月もスウィングしまくった好カードだ。この日もクラシックな佇まいで質実剛健なカイザーと、組んでも飛んでも良しのガルガノが一進一退の攻防を繰り広げていた。
試合中盤トップロープから、レッグシザースでカイザーを追いやったガルガノはさらにドロップキックで追撃。場外に落ちたカイザーに勢いよくトペを敢行…そんな予定調和の流れのなかで、すべてを吹き飛ばす驚きの返しワザが飛び出した。
トペで頭から来たガルガノに、カイザーはこともあろうかビンタで迎撃。「パチン」とハエでも払うようにトペを振り払うと、この"掟破り"にファンから「迎撃w」「撃ち落としたw」「はたき落とした」と騒然。
あまりにもえぐい「張り手攻撃」はこれだけにとどまらなかった。今度はエプロンから、飛んできたガルガノのフルスウィングの"ビンタ"2発目が炸裂。張られた相手が空中でパチーンとやられて回転するように崩れ落ちた。
ファンは「掌底アッパーだ」「すげえ張り手」「ビンタ一発」。実況も思わず「素晴らしい平手打ち」とコメントし、張ったカイザーは、いつもの腰を手に後ろにやるポーズで、顔の表情をひん曲げながら「やったった…」とご満悦の表情だ。
やることなすこと悪役が板についた所作に「キャラを崩さないのが凄い」「ブレないなぁ…」「キャラがいい」「貴重なヒール感だ」と称賛の声があがった。その後も好勝負が続いた両者だったが、このところ険悪ムードが続く仲間のジョヴァンニ・ヴィンチの横槍に気を取られ試合を落としたカイザー。
怒り心頭のバックステージでは、親分グンターの「さえん奴じゃ」と謎の叱責を受けるなど散々な扱い。風通しの悪い組織『インペリウム』での居心地の悪さに、今後の決断が迫られている。(ABEMA/WWE『RAW』)