TVアニメ『呪術廻戦』第42話(第2期18話『理非』)では、絶望的な状況へと追い込まれる虎杖の姿と、限界を迎えながらも必死に立ち向かう七海、そして真人との鮮烈なシーンが描かれた。このたび虎杖悠仁役の榎木淳弥と、七海建人役の津田健次郎が感想を語るスペシャル対談が実現。キャスト陣が感じるキャラクターの印象や、収録時のエピソードを語った。
『呪術廻戦』(芥見下々・著)は、集英社刊「週刊少年ジャンプ」で連載中、シリーズ累計発行部数8,000万部を突破している大人気コミック。2020年10月からTVアニメ第1期が放送され、国内のみならず全世界で大きな反響を呼んだ。初の映画化となる『劇場版 呪術廻戦 0』は全世界興行収入265億円の大ヒットを記録し、一大ムーブメントに。呪術師VS.呪詛師・呪霊のかつてない大規模な呪い合いを描くTVアニメ第2期「渋谷事変」は毎週木曜23:56から、MBS/TBS系列全国28局にて絶賛放送中。
■榎木淳弥(虎杖悠仁役)、津田健次郎(七海建人役)スペシャル対談
――第41話「霹靂-弐-」終盤で、虎杖は宿儺による凄惨な光景を目の当たりにし、激しい絶望感や怒りを露わにしました。虎杖の激しい感情をどのように感じ取り、このシーンを演じられましたか。
榎木淳弥(以下、榎木):スタッフさんにマイクの位置を調整してもらい、感情が入り込みやすいように環境を整えてもらいました。四つん這いになりながらアフレコしたシーンもありました。今まで他人のために戦ってきたと思っていたけれど、結局自分のためだったと気付く瞬間があったり。その中で、「生きてて良い」と言ってくれた人たちを皆殺しにしてしまい……。虎杖の追い詰められた絶望をヒシヒシと感じながら演じたことを覚えています。僕は虎杖を、「他者を助けて自分の価値を得ようとしている人」だと捉えていて、そのために呪術師として活動してきたのに、結局、周りに迷惑をかけてしまっているという“矛盾感”を出せたら良いと思いました。
――七海は、陀艮や漏瑚と凄まじい闘いを繰り広げ、ボロボロになった姿で再び登場しました。「渋谷事変」での彼の行動について、どのような思いを抱いていらっしゃいますか。
津田健次郎(以下、津田):「渋谷事変」で七海は追い込まれてばかりですよね。激しい戦いを繰り広げてはいるのですが、七海の心の中はとても静かなものだと僕は感じていました。心の中では、どこか自分の結末に腹がくくれているような。しかし、その激しく揺れない感情の中で、虎杖にあとを任せてしまうという葛藤はあったと思います。
――第42話では、真人がついに2人の前に再び現れます。収録時を振り返り、印象的だったシーンや収録時の感想を教えてください。
榎木:やはり、七海の最期でしょうか。虎杖にとって、もう1人の先生のような存在だったので、そんな人物が目の前で敗れる姿を見ての怒りは相当なものだったと思います。また、僕にとってはディレクションとの兼ね合いも難しい回でした。七海と真人が対峙しているところを発見した時に、「ナナミン」と言うセリフを「静かに言ってほしい」と言われて。監督と何度か打ち合わせを重ね、調整していきました。
津田:先ほど言った通り、七海の静かな心情を意識することを心がけました。その中での、「あとは頼みます」と虎杖に託す際の一瞬の揺れ。安心して任せるのではなく、虎杖にとって“呪い”の言葉になるとわかっていても言わなければならない葛藤をあの一言に込めました。
――虎杖と七海は、第1期から共に行動する場面が何度かありました。2人が登場するシーンの中で、個人的に好きなシーンや印象的だったセリフは?
津田:「虎杖君はもう、呪術師なんですから」。虎杖を1人前の呪術師として認めた一言ではあるものの、七海自身は呪術師を良いものだとは思っていないので、複雑ですよね。呪術師として生きるのならば、これから先必ず人を殺すし、近しい人、もしくは自分が死ぬことだってある。そういうのを含めての言葉だったので、印象に残っています。」
榎木:僕もそのシーンは気に入っています。虎杖は1期で「死にたくない」みたいなことを言っていますけど、2期では「別に俺は死んでもいい」と言っているんですよね。七海のその言葉によって呪術師の役割を理解し、自分が助かることではなく、死ぬことで何かを得ようとするという考えに変わったのだと思いました。」
――本作で共演されてみての感想、またお互いの役者としての印象を教えてください。
榎木:津田さんには公私ともにお世話になりっぱなしです。本当、尊敬の念しかないです! 映像の現場でも活躍されている方なので、アフレコ現場でも表現の苦しみみたいなものを表に出してくれるんですよね。自分の解釈と制作側の意見が割れることもあるのですが、その都度話し合い調整しつつ「なんとか良い作品を作りたい」という思いが伝わってきます。良いものを作るためには苦しまなければいけないということを、見て学ばせてもらっています。
津田:そう言ってもらえて、本当にありがたいです。そういう榎木くんも、お芝居が好き……というか「自分には芝居しかない」という気概が伝わってきます。とても真摯に作品・芝居に向き合っているので、話しているとそのエネルギーが伝わって来て自分も頑張らなければと思わされます。
榎木:ありがとうございます!
――では最後に、第43話放送に向けて見どころや、注目してほしいシーンをそれぞれ教えてください。
榎木:宿儺によって多くの人を殺めてしまい、絶望に打ちひしがれる虎杖。これからどう行動していくのかが見どころとなってくるので、彼がどんな方向に進んでいくのか、是非、オンエアを見て確かめてください。
津田:「渋谷事変」は色々な場所でそれぞれのドラマが繰り広げられていて、本当に濃密な物語になっています。これからはさらに見る人の感情を揺さぶる物語へとドライブしていきますので、最後まで注目してください。
(C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
アニメ「呪術廻戦」放送回一覧(動画リンクつき)
話数 | サブタイ(タップで動画へ) | みどころ |
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1 | 両面宿儺 | 虎杖が“宿儺の指”を喰らう |
2 | 自分のために | 最強呪術師・五条が宿儺と対決 |
3 | 鉄骨娘 | 1年の紅一点・釘崎野薔薇が登場 |
4 | 呪胎戴天 | 宿儺が領域展開を発動 |
5 | 呪胎戴天-弐- | 宿儺vs伏黒、衝撃的な結末 |
6 | 雨後 | 虎杖がキモカワイイ呪骸と修行 |
7 | 急襲 | イケメンすぎ&強すぎ!五条が素顔公開 |
8 | 退屈 | 初対面で女のタイプを聞く男が襲来 |
9 | 幼魚と逆罰 | 七海が強烈な名言を連発 |
10 | 無為転変 | 七海vs真人、緊迫の戦い |
11 | 固陋蠢愚 | “時間外労働”に突入した七海 |
12 | いつかの君へ | 虎杖vs吉野の辛すぎる戦い |
13 | また明日 | 虎杖&七海と真人の激闘 |
14 | 京都姉妹校交流会-団体戦(0)- | 東京校、京都校の生徒が対峙 |
15 | 京都姉妹校交流会-団体戦(1)- | “親友”との存在しない記憶 |
16 | 京都姉妹校交流会-団体戦(2)- | 異種格闘技戦?パンダvsメカ丸 |
17 | 京都姉妹校交流会-団体戦(3)- | 真希vs真依、双子の因縁と絆 |
18 | 賢者 | 御三家相伝術式対決、伏黒vs加茂 |
19 | 黒閃 | 虎杖覚醒!ブラザーとの共闘 |
20 | 規格外 | 五条が規格外の大技をぶっ放す |
21 | 呪術甲子園 | 原作者考案の選手紹介テロップに注目 |
22 | 起首雷同 | 伏黒の過去と深まる1年ズの絆 |
23 | 起首雷同-弐- | 伏黒が出した本気、領域展開発動 |
24 | 共犯 | “共犯者”になった虎杖と釘崎 |
25 | 懐玉 | アオハルが過ぎるバスケシーン |
26 | 懐玉-弐- | 五条、調子に乗る |
27 | 懐玉-参- | 五条vs甚爾戦のスピード感! |
28 | 懐玉-肆- | 天上天下唯我独尊 |
29 | 玉折 | 動揺する若き五条 |
30 | そういうこと | またな |
31 | 宵祭り | 語りかける三輪、沈黙のメカ丸 |
32 | 渋谷事変 | 公園でハシャぐ呪霊達 |
33 | 渋谷事変 開門 | 五条の叫び「オマエは誰だ!!」 |
34 | 昏乱 | 封印されてもなお力を見せる五条 |
35 | 降霊 | 五条悟爆誕 |
36 | 鈍刀 | 七海が見せた1級呪術師の凄み |
37 | 赫鱗 | 脳内に溢れ出した、存在しない記憶 |
38 | 揺蕩 | 伏黒が領域内に乱入!(2回) |
39 | 揺蕩-弐- | 夏油を慕うミミナナの過去シーン |
40 | 霹靂 | 息子・恵に気づいた甚爾の選択 |
41 | 霹靂-弐- | 宿儺vs魔虚羅の人外対決! |
42 | 理非 | 虎杖に「託した」七海 |
43 | 理非-弐- | 「悪くなかった」!! |
44 | 理非-参- | メカ丸の言葉、三輪の涙 |
45 | 変身 | 高田ちゃん無双 |
46 | 変身-弐- | どけ!!!俺はお兄ちゃんだぞ!!! |
47 | 渋谷事変 閉門 | ついに乙骨登場! |
出演声優がMCを担当!『声優と夜あそび2023』情報
■孔時雨役・安元洋貴さんが月曜MCを担当『声優と夜あそび2023』
■脹相役・浪川大輔さんが木曜MCを担当『声優と夜あそび2023』
■パンダ役・関智一さんが金曜MCを担当『声優と夜あそび2023』