さまざまな問題が噴出する岸田政権で、注目されているのが内閣支持率。先週末行われたANN世論調査で、政権発足以来最低の26.1%を記録した。
今こそが政権交代のチャンスなのか。実業家の堀江貴文氏と野党議員を招いて『ABEMA Prime』で議論した。
■「泉房穂さんを立てて、前澤さんが1000億円を出したら政権交代できる」
現状をどう受け止めているか。立憲民主党の小川淳也衆議院議員は「12~13年前の麻生政権の末期と同じ状況。事実上、政権崩壊前夜ということだと思う。しかし当時、野党第一党の支持率は20%近くあった。国民からすると、次の受け皿として、野党に期待と信頼が集まっていたが、今は全くそういう状況にない」と述べる。
日本維新の会政調会長の音喜多駿参議院議員は「岸田内閣の支持率は下がっているが、自民党の支持率はあまり変わっていない。国民が求めているのは自民党内の政権交代。我々が、岸田政権の対立軸を自民党の外に作らなければならないと受け止めている」との見方を示した。
小川氏は「今は本当にチャンスだ。ここでできなかったらいつやるんだ」と訴える一方で、「国民にとって選択肢がある状況を作りたい。そうなっていない現状に、すごく責任を感じている」とも話す。
自民党に対抗できる勢力として、堀江氏は「マネーと志と戦略があったら作れる」と主張。「例えば、元明石市長の泉房穂さんは、次の総選挙で政権をとれるぐらいの発言をしている。首長選挙で実績をあげ、街頭演説をしていれば票が読めると言っているが、あながち嘘ではないと思う。彼のところに前澤友作のような人が1000億円を入れると言ったら政治は変わる。全選挙区に“俺たちが第三勢力としてやる“と、そこにインフルエンサーも絡んできたら、小選挙区も比例も一気に獲得して、政権交代する可能性はあると思う」との持論を述べた。
■立憲は大看板、維新はストーリーがないと自民党は倒せない
堀江氏は「自民党は小さい日本だ」と表現する。「自民党内の権力が公正に選ばれていない、国民が投票できないのが問題だ。しかし、自民党は分かった上でその構造を作り上げている。“左から右まで考え方があるよ“”うちに献金してくれたらあなたたちのことをやるよ“と、マジョリティに声をかけ、うまいことやっている。マイノリティに働きかけるのは戦略的じゃない」と指摘。
小川氏は「戦後78年、そのうち73年は自民党の政権下にある。彼らがいろんな意見や利害を越えて、一つ屋根の下に住んでいるのは、政権を絶対に手放さないという強い信念と執念。野党に決定的に欠けているのは、政権への執念だ。少々の違いは乗り越えていろいろな協力をしていく、その集大成で総選挙へ臨むといった熱意が足りない」と分析する。
一方、野党連携について音喜多氏は懐疑的だとし、「確固たる政策集団で政権交代を起こすべきだと思う。実際に維新は大阪でそれをやってきた。維新だけで立憲、共産、自民を倒し、地方政府の政権与党になっている。これは全国でも、強固な信念とやるべき目標がきちんとあるところに人が集まればできる」との考えを述べた。
さらに堀江氏は、住民投票で2度否決された「大阪都構想」を引き合いに「結局、大阪都構想でやろうとしていたことが、大阪府・市が両方とも共存する状況でほとんど実現してしまった。これをフェイクと言ったら申し訳ないけど、ファンタジーを作ったのだと思う。東京都に対する対抗意識、日本の商業の中心だった大阪が東京に負かされている、という大阪イズムを煽った。そういうストーリーが今の維新にはないし、立憲にはもっとない」と指摘。
その上で、「維新は大阪都構想に代わることをやり、立憲は政権交代ができる大看板を置く。そうしないと自民党は絶対に倒せない」と述べた。
(『ABEMA Prime』より)
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