新宿・歌舞伎町で問題になっている“悪質ホスト”。ホストクラブに関しては岸田総理も、違法行為の取り締まりや立ち入り指導を行う考えを示し、立憲民主党は被害防止のための実態調査や相談体制の整備などを求める法案を国会に提出するとしている。
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そういった規制の動きが加速する中、X(旧Twitter)では「楽しく売掛してるから放っといてほしい」「大金かけてでも会いたい担当がいるんだよ」といった声もあがっている。
果たしてこの問題の出口はどこにあるのか。ホストの売掛は必要と主張する、SNSインフルエンサーで“ホス狂い“を自称するあおいさんと、売掛100万円を抱え風俗店で働くまいさんを招き、『ABEMA Prime』で議論した。
■売掛はホストと客の信頼の証?
ホスト通いのきっかけについて、まいさんは「正社員から契約社員に転職して給料が減り、税金が払えなくなってしまったので、夜の仕事を始めた。そこで知り合った女の子にホストクラブに誘われたのがきっかけだ」と説明。
入店祭で担当ホストから「新人No.1になりたい」と頼まれ、10万円を売掛。その後、「これからも俺と過ごす覚悟ある?」と言われ、100万円の売掛をすることになったという。売掛の必要性についてまいさんは「逆算で稼げる自信がある。手持ちがなくても2、3日後にはお金を作れるので」。罪悪感については、「ない」ときっぱり否定した。
あおいさんがホストに通うようになったのは、家庭環境が悪い中、ホストが自己肯定感を上げてくれる存在だったこと。売掛は「お金を払わないと構ってもらえない」という関係継続のため。「売掛は(信用の)ステータスだ。クレジットカードと変わらない」「女の子も自ら高額な売掛をしている。甘い言葉に誘導されているが、それも分かって遊んでいる」と強調する。
売掛の金額は最大300万円。消費者金融で借金をしたこともあったが、地道に稼いで返済は終わっているという。また、自身の売掛ルールとして、「自分が稼げる将来のお金を把握する。『風俗で稼げばいいや』は予定どおりいかないこともある。自分の容姿や人気具合を客観視すること」が必要だとした。
その上で、「私たちは推しのためにお金を使いたいし、担当のために自らで風俗に行く。しかし、中にはホストが“立ちんぼをしてこい“”ここの風俗のスカウトを紹介してやる“と直接言ってしまっていて、そうした悪質なものがニュースになっているのでは」と、一部の悪質ホストの問題だと推察した。
■「売掛禁止」規制、支援の必要は
契約自由の原則などに照らすと条例での「売掛禁止」はできないとし、新宿区は売掛金の自主規制を店舗側に要請している。
規制の必要性について、タレントのパックンは「売春や薬物を抑制するための法律や規制を作って、弱者だけではなく、社会自体を守ろうとすることは昔からある。最近では、統一教会の問題でも規制をかけようとしている。あおいさんは弱者ではないと思うが、そういう人を守るためにも、全員が規制されることはあっていいのでは」との考えを述べる。
一方で、実業家の堀江貴文氏は「バカを規制するために全員が我慢しようというのは反対だ。そうではなくバカをどう救済するかを考えたい」と持論を展開。
加えて、「一番大きな問題は、境界知能だと思っている」と主張した。
「境界知能は知能指数がIQ70以上85未満の人たちで、全人口の15~20%いると言われている。犯罪の手駒としてやホス狂いなど、いろいろなところでカモにされている人がいる。彼らをどのように扱うか、まだ結論は出ていない。ただこの問題にフォーカスして、ホストの問題だけでなく包括的に枠組みを考えていかないといけない」
被害者支援団体の青母連(青少年を守る父母の連絡協議会)には、開設約100日で150件の相談があったという。いわゆる大久保公園の立ちんぼや女の子から直接ではなく、両親からの相談がほぼ100%だということだ。
そうした状況もあり、あおいさんは「もし国会が助けてくれるとしても、みんな(救済措置を)利用しないと思う」との見方を示している。「結局、身分証を出して、職種や収入を報告しなければならない。尚且つ『助けてください』と相談するのは、当事者ではなく親だと思う。私たちは関係ない。放っておいてほしい」。
(『ABEMA Prime』より)
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