こみ上げる思いをぐっと堪えて、勝利の喜びと安堵に包まれた。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」12月5日の第1試合、セガサミーフェニックス・醍醐大(最高位戦)は自身11戦目にして、待望のMリーグ初トップ。猛追してくるライバルを振り切って勝利を決めると、苦しかった戦いを物語るような表情を見せ、ファンから「おめでとう!」「これは泣いていい」「涙しかない」など声援を受け、X(旧Twitter)でも堂々のトレンド1位に輝いた。
醍醐は、最高位戦の先輩でもある近藤誠一(最高位戦)が選手勇退、監督就任したことを受け、その後を託された期待のオールドルーキー。実力・実績ともに他のMリーガーに勝るとも劣らないものを持ちながらも、開幕から約3カ月、計10戦に出場してもトップなし。気づけば前日までの個人成績も、全36選手中最下位にまで沈んでいた。それでも今回の試合は、親番の東1局、いきなり倍満をツモアガリするロケットスタート。他の3人に3万2000点分のリードを作った状態でその後の試合を進めた。
ところがここから苦労の連続。じりじりと追い上げをくらい、なんとかトップ目で迎えたオーラス時点では、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)の2選手には、現実的な逆転アガリの可能性があるほど追い詰められた。どうしてもトップが欲しかった醍醐は、最後の最後で踏ん張り、自らツモアガリを決めてゲームセット。11戦目で待望の初トップを手に入れた。
放送席では実況の松嶋桃(協会)が「こんなにも、こんなにも大変なトップがあったでしょうか!ようやく勝ち取りました!」と叫ぶと、解説の河野直也(最高位戦)も「長かった!決して楽じゃなかった。こんなに追い詰められるのか」と、醍醐の心境を代弁。さらに初トップを決め、ホッとしたり、やや顔をしかめたりと、なんとも言えない表情を見せたところでは「あんまり見たことない表情していますね」とも伝えた。
多くの関係者、ファンの期待にようやく応えることができた勝利。醍醐に向けて、ファンからは「醍醐ついにやったな」「おめでとう!」「いい顔してるわ」など、祝福の声が大量に集まっていた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)