18日に東京・シャトーアメーバで会見が行われ、1月28日(日)、東京・有明アリーナで開催される日本大会「ONE 165: Rodtang vs. Takeru」の追加5カードが発表された。注目のカードは平田樹対三浦彩佳(アトム級MMA5分3R)。フェイスオフに臨んだ両者の表情は対照的で、平田の顔は緊張気味。対する三浦は時折笑顔を浮かべるなど余裕すら感じさせた。
“世界最高峰の格闘技イベント”ONE Championshipが約4年ぶりに日本に帰ってくる。メインカードで元K-1三階級王者の武尊とONEムエタイ世界フライ級王者のロッタン・ジットムアンノンが激突する。
先月30日、東京・シャトーアメーバにてチャトリCEO同席のもと記者会見が行われ、両者が顔を合わせた。このとき、青木真也 vs セージ・ノースカットの一戦も発表されているが、今日の会見で新たに5つの追加カードが発表された。気になる追加カードはダニー・キンガット対若松佑弥(フライ級MMA5分3R)、平田樹対三浦彩佳(アトム級MMA5分3R)、ボカン・マスンヤネ対山北渓人(ストロー級MMA5分3R)、箕輪ひろば対グスタボ・バラート(ストロー級MMA5分3R)、ゲイリー・トノン対マーティン・ニューイェン(フェザー級MMA5分3R)。
なかでも注目はここ最近、計量失敗などもあり練習の成果を試合で思うように示すことができていない平田と三浦彩佳の一戦。平田とは対照的に、11月に3連敗の崖っぷちを経て、ストロー級タイトル戦線にも絡む強力ストライカーのメン・ボーを撃破した三浦は勢いに乗っており、両者の対戦はONE日本女子戦線の今後を占う一戦ともいえる。
会見の席で平田は日本人対決に対して「やりにくいとかはない。やれと言われたらやる」と述べると「日本大会、たくさんの人が見てくれる。いい仕事を。盛り上げろというONEからのオファーなのかなと」と淡々と述べた。
対する三浦は「意気込みというか、本当にこのカード組まれるんだというのが正直な感想」とこのカードが組まれたことに対する驚きを明かすと階級を一つ落とすことに対しては「ストロー級の時は常にアンダー」と減量に対する懸念を一蹴。さらに「アトム級ということで、二階級制覇も視野に入れている。水抜きなしでアトムに落とすので調整は必要だが、体調は過去イチいい」と自信をのぞかせた。
一方、今年3月の「ONE Fight Night8」で元ONEストロー級王者のアレックス・シウバに圧勝して今大会に名を連ねた山北はマスンヤネの先にタイトルマッチを見据え「無敗でタイトル」に意欲を示した。山北の戦いからも目が離せない。
先月の会見時に「MMA・キックボクシング・ムエタイ・グラップリングで世界最高峰の選手を集めて大会を開催する」と宣言したチャトリCEO。その際たるカードが武尊とロッタンの一戦だ。今年5月にONEとの契約を経て、6月にフランスで再起戦。ベイリー・サグデンを試合終了間際のハイキックでKOしてISKA K-1ルール 世界ライト級王者となった武尊のONEデビュー戦となる一戦は、文字どおり最強の相手となる。
そして、世界が注目する日本大会に登場するのが、我らが青木真也。2021年に一度は対戦が予定されるも、ノースカットが直前に新型コロナウイルスを罹患。約2年越しの対戦だ。青木にとっては、およそ1年ぶりのMMA戦となることも注目されている。
ONEのレベルは年々高くなり、それに伴って試合内容は激しさを増している。各階級、各種目の修羅が世界から集う舞台で日本人ファイターがどのような闘いを見せるのか。
チャトリCEOは、単独インタビューの席で「日本でもMMA、キック、ムエタイがそれぞれ盛り上がっているけど、正直に言うと選手のレベルがそこまで高くない。今ONEで日本人が勝てなくなっている。選手はたくさんいるけどONEで勝てない。だからONEでトップを目指すことは難しい。どうすれば日本人が強くなれるのか。それが日本の格闘技の現状だと思う」と厳しい指摘をしている。
この指摘に対して、日本人選手たちがホームでどのようなアンサーを示すのか。年明けの大会に向けて、今後も順次追加カードが発表される予定だ。