【プレミアリーグ】チェルシー 2-0 シェフィールド・ユナイテッド(日本時間12月17日/スタンフォード・ブリッジ)
ミハイロ・ムドリクの長所と短所が立て続けに見られたシーンだった。昨季途中にチェルシーに加入し、今季から10番を背負うウクライナ代表FWは、左サイドで対面した相手DFを股抜きドリブルで翻弄。そこから一気に縦に切り込んだが、ゴールからかなり遠い位置から放たれたシュートは明後日の方向に飛んでいった……。
スコアレスで迎えた22分、左サイドのタッチライン際でボールを受けたムドリクは、対峙したシェフィールド・ユナイテッドのDFジェイデン・ボーグルの股の間を抜くドリブルで華麗に抜き去った。
スタジアムのボールテージが上がる中、加速したムドリクは中央にカットイン。そのままドリブルか、パスか、シュートかと期待された矢先、焦ったのかゴールまで約35メートルの位置で右足を振り抜く。しかしボールは完全に見当違いの方向に飛んでいった。
ABEMAで解説を務めたベン・メイブリー氏は、「(ドリブルで抜いた)ここは良かった。ボーグルの裏をとって」と、ドリブル突破のシーンについては褒めていた。一方で「色んなことができるはずですが、最後のチョイスはあまり良くなかった」と、プレー選択の甘さを指摘した。
このシーンを見た視聴者も、「好ムーブからのホームラン」、「あとはフィニッシュだね」、「えっ?」、「どこ蹴ってんだw」、「ゴールはそっちじゃない」と、予想外の方向に飛んで行ったシュートに唖然としていた。
ドリブルは100点・シュートは0点というこの一連のプレーは、ムドリクの長所と短所がハッキリと見えた場面だと言えるだろう。1対1では圧倒的なスピードで優位に立てるが、視野やコンビネーションの意識に欠けこともありフィニッシュの精度が甘いのだ。
逆サイドからのクロスに対して詰めていないなど、他にもチームメイトとの連携不足が顕著に出るシーンも多く、現状ではそのポテンシャルを活かしきれていない場面が多い。実際、ここまでのチェルシー通算成績は33試合で2ゴール・4アシストと物足りない。コンビネーションとフィニッシュに磨きをかけられれば、ゴールもアシストもさらに伸びるはずだが……。
(ABEMA/プレミアリーグ)