【WWE】RAW
2023年、数々の激闘と“名珍”場面が繰り広げられたWWE『RAW』。その年間傑作選が12月25日(日本時間26日)に放送され、元五輪代表レスラーがトップロープからのムーンサルト“直後”に見せた変態的な身体能力と危機察知能力が注目を集めた。
驚きの身体能力が披露されたのは、2023年9月4日に行われたインターコンチネンタル王者、グンターとチャド・ゲイブルとのタイトルマッチ。レスリングの五輪代表で、陽気な軍団“アルファ・アカデミー”を引っ張るリーダーであるチャドと、試合で見せるムーブがいちいち「昔の全日本プロレスのようだ」と話題をさらったグンターの戦い。
序盤からチャドがロープをまたいでのドラゴンスクリューや、アキレス腱固めに、グンターは馬場さんの16文を彷彿させる顔面へのビックブーツにエグい音の逆水平で返す。
レスリングおよび関節技に一日の長があるチャドは、場外でジャーマン。さらにトップロープのグンターを見て一気にロープを駆け上がったチャドは、雪崩式のスーパープレックス、さらにダイビングヘッドバッド。これがキックアウトされると素早くアンクルロックとノンストップの波状攻撃。
さらに拮抗した攻防でチャドが"ヘソで投げるバックドロップ"と既視感あるムーブを連発すると、その攻防を目にしたファンは「全日やないか」「永田さんのようなバックドロップ」「すごいキレのサイトースープレックスだ」と大熱狂。さらにチャドは相手をコーナーに押し込み一回転するとジャーマンで投げる必殺の「カオス・セオリー」を放つが、これもグンターに返される。
いよいよ手札を出し切ったかに見えたチャド…だったが、奥の手があった。トップロープからムーンサルトプレス。しかし、ここで試合巧者のグンターの罠が。グンターが立膝=剣山で待ち受けると、見事にチャドが空中で察知。直前で“ズダン”と力強く着地すると再びアンクルホールド。とてつもないフィジカルを見せた五輪代表スーパースターにファンも「うめえ」「さすがアマレス五輪代表」「カート・アングルみたいだ」と熱狂した。
試合は底力のあるグンターがスリーパーをそのまま背後にぶん投げる力技から、パワーボム、ラリアットと"王道"なムーブで最後はチャドからカウントスリーを奪取。お父さんの敗戦に、リング下で応援していたチャドの3人の小さな子どもたちが涙する姿も印象的だった。(ABEMA/WWE『RAW』)