令和の天才棋士のセンスは、地域を背負って戦うスローガンでも光っていた?日本全国を8つのブロックに分けた団体戦で行われる「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、出場する棋士を発表する監督会議の模様が1月6日に放送された。各チームの監督が、4人選んだ出場登録棋士やスローガンを発表していったが、中部(静岡・愛知・岐阜・三重・山梨・長野・石川・富山・福井・新潟)の監督となった杉本昌隆八段(55)が、自身が考えたスローガンについて、弟子の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)にダメ出しを食らったエピソードを紹介し、ファンの笑いを誘った。
【映像】藤井竜王・名人からの「ダメ出し」エピソード(22分30秒ごろ~)
杉本八段が監督を務めるチーム中部は、藤井竜王・名人だけでも超強力ながら、タイトル6期を誇る豊島将之九段(33)も加わり、2大エースとなったことで優勝候補筆頭の呼び声が高いチームだ。さらに早指し棋戦の優勝経験がある八代弥七段(29)、若手棋戦で2度優勝した服部慎一郎六段(24)と20代の実力者も入り、超早指し戦でも十分に対応できる棋士が顔を並べた。
十二分な戦力を預かった杉本八段だけに、目指すところは日本一。スローガンも天下統一を目指して戦国時代を駆け抜けた織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった戦国武将にあやかって「天下布武!将棋の駒を持って日本一を目指す!」に決めた。ところがこのスローガンに決まるまでに「はじめはもうちょっと緩かった」案があったらしく、杉本八段は「藤井聡太八冠に相談したのですが、いろいろ却下されまして…」と告白すると、会議をしていた監督たちも大笑い。「自分のセンスでいろいろ提案したのですが『ちょっと古いのではないでしょうか』と言われた」と、苦笑いした。
藤井竜王・名人は、悪気なく思ったことを素直に言うタイプ。信頼する師匠だからこそ、さらにストレートな表現になったと思われるが、ピシッとダメ出しを食らった逸話に対して、ファンからは「バッサリw」「かわいすぎ」と、次々に笑いが起きていた。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)