11日、東京都内で1月28日(日)に有明アリーナで行われる『ONE 165』の緊急記者会見が行われ、元K-1三階級王者の武尊の相手として内定していたロッタン・ジットムアンノンの負傷欠場を受け、急遽、対戦相手に浮上したONEフライ級キックボクシング世界王者スーパーレック・キアトモー9(タイ)が登場。会見後の公開練習で行われたスーパーレックのミット打ちでは、強烈ミドルの衝撃的な破裂音に、会場に詰め掛けた記者陣から思わずどよめきが起こり「武尊の腕が壊れちゃう」「これはヤバい…」など、ファンからも心配の声が相次いだ。
年末にロッタンの負傷がファンの間で噂となり、年明けに欠場が正式発表されたが、武尊の相手として浮上したのは、昨年9月にロッタンからダウンを奪い、判定で勝利している“キックの怪物”ことスーパーレック。武尊のONEデビュー戦はフライ級タイトルマッチ(3分5ラウンド)で行われることが決定するとともに、大会名も「ONE 165: Superlek vs. Takeru」と変更になった。
この日、ONEのチャトリCEOが緊急来日。武尊と対戦相手のスーパーレックも同席の上で新カード発表も含めた記者会見が行われた。
問題の場面は、会見が終わった後に行われた武尊、スーパーレック両選手の公開練習で起こった。最初に登場した武尊は、仕上がったバキバキのボディを披露。時折声も上げながら、軽快かつ鋭いミット打ちを行った。そして、次に登場したのがスーパーレックだ。
先に公開練習を終えている武尊が傍らで見守る中、軽いパンチのコンビネーションから一転、鋭い右のミドルがミットを叩くと、なんとも言えない重そうな破裂音が会見会場に響き、詰め掛けた記者陣からどよめきが起こった。
その後も、スーパーレックは右ミドルを連打。さらにパンチのコンビネーションから左ミドル。勢いづいたスーパーレックは、強烈な右のヒザを突き立てた。
あまりの迫力に会見と公開練習の様子を見守ったファンからは「武尊の腕が壊れちゃう」「これはヤバい…」「蹴りえぐっ」など、驚きと心配の声が相次いで寄せられる事態となった。
その武尊は会見で「僕は試合前の追い込みも、試合も含めて毎日命を削って格闘家をやっている感覚がある。この試合のために命を削ってきた。相手がロッタン選手に勝っているスーパーレック選手。ONEのタイトルマッチをデビュー戦でやらせてもらえるということで、これ以上の舞台はない。もしかしたら、僕が日本でやる最後の試合になるかもしれない。やらないという選択肢はなかった。(スーパーレックは)ムエタイでずっと戦ってきてムエタイのテクニック、蹴りの強さはすごいものがある。試合内容としても、僕のパンチか、スーパーレック選手の蹴りかという戦いになると思う。今回は5Rあるので、必ずどちらかが倒れる試合になる。僕が必ずスーパーレック選手を倒してベルトを巻きたい」などと、覚悟と意気込みを力強く語った。
チャトリCEOは会見で「武尊vs.スーパーレックはスーパーファイトで、世界中が注目する試合になる。武尊にとってはグローバルスーパースターになるチャンス。日本のファンにはその瞬間を見届けてほしい」と声を弾ませた。
武尊か、スーパーレックか…すべては1・28有明アリーナで明らかになる。
【新たに発表された3カード】
秋山成勲vs.ニキー・ホルツケン(キャッチウエイト 特別ルール/3分3R)
マラット・グレゴリアンvs.シッティチャイ(キャッチウエイト キックボクシング/3分3R)
ラーデ・オパチッチvs.イラジ・アジズプール(ヘビー級キックボクシング/3分3R)