【写真・画像】 1枚目
【映像】新NISAはいつ始めるべき?

 日経平均株価は17日に一時600円以上値上がり3万6239円を付け、終値は前日に比べて141円安い3万5477円となった。

【映像】新NISAはいつ始めるべき?

 この株高の要因は何なのか? バブル崩壊の再来とはならないのか? 元日本経済新聞記者で経済ジャーナリストの後藤達也氏に聞いた。

━━年明けからの株高をどのように見ているか? また、何が要因だと考えられるか?

「去年の4、6月にもかなり強い株高があったがそれに匹敵する勢いで今年は来ている。背景には世界株の上昇がある。直近1、2カ月で見ると、欧米のインフレも少し落ち着き、景気も比較的安定している。また、プラスアルファの要因として今年1月から始まった新NISAと円安がある」

━━新NISAは株高にどのような影響を及ぼしているのか?

「新NISAでは投資できる金額が増え、非課税保有期間が無期限化された。そのため、今まで投資をしていなかった層も参入している。これまで個人は資産の多くを現金・預金で保有していたが、その一部が継続的に日本株市場に流れてくるようになれば株価も上がるかもしれない。そんな期待感があるのだ」

━━新NISAは基本積み立てで売らないため、参入する人が増えるほど株価は高値で安定していくのか?

「実際どの程度個人のお金が入ってきてるかはまだわかりづらいところがある。だが少なくとも財務省が発表したデータによると外国人投資家が先週1週間で日本株を1兆2000億円分買っていた。この規模は年に1回あるかないかだ。おそらく、外国人投資家による日本企業の見方がガラッと変わったというわけではなく、『新NISAのマネーが入ることで持続的に株価が上がるのであればもう今のうち買っておこう』という心理が働いたと分析できる」

━━2024年の経済は幸先がいい、ということか?

「今のところはいい形だ。関連する側面として、物価の上昇に追いつくような形で大企業を中心に賃金も上がり始めた。政府が話す“好循環”を意識する投資家も増えており、彼らにとってはいい材料だろう。循環的な景気変動の波だけではなく、数十年続いた構造が変わってきているのでは、という期待もある」

一方、「株価がこれだけ上がっても、物価だけが上がって生活は厳しい」という街の声もある。この“乖離”の要因はどこにあるのか?

「やはり“期待先行”な部分があるからだ。大企業を中心に給料は上がっているが、中小企業の賃上げはあまり進んでおらず、人手不足も深刻だ。ここも乗り越えて、中小企業もしっかり稼いで賃上げに至るにはまだハードルがある。とはいえ全体としては、日本の景気は悪くはなく、消費も割としっかりしている。うまく賃金が上がると消費も伸びやすく、そんな好循環がうまく回っていくかどうか。今年の春以降も株高が持続するかどうかがポイントだ」

━━今後、株価はバブル時の最高値を超えるか? 

「バブル時の最高値を上回るという声は増えてきている。バブルがはじける可能性もゼロとは言わないがバブル時と今では収益力がまるで異なり、不動産も含め1980年代後半のような“熱狂”は起きていない」

━━「1年後、2年後、あるいは3年後に日経平均株価が5万円に到達する」という声も聞くが。

「数年後の株価は正直わからない。ただ、今はインフレも起こり始めている。賃金も上がるとなると、今の1万円と10年後の1万円は価値が変わってくる。様々なものの値段が上がることを考えると、株価も持続的に上がってもおかしくはない。もちろん株価には波があるため、下がる時もあるだろう」

━━去年は物価高が進み消費者は辛い思いをしたが、今年はその“差”が是正されるのだろうか?

「今年はインフレの勢いも今年は少し落ち着くと言われている。そして賃金は去年よりも上がるとも言われているため、去年のような苦しさは少しは和らぐ可能性がある」

(『ABEMAヒルズ』より)
 

資産35億円!大金持ちまでの道のり
資産35億円!大金持ちまでの道のり
「資産35億円→36億円」に昇格! “自称ニート”元会社員・Masaさんが明かすFIREの実態「一瞬で破産も」
「資産35億円→36億円」に昇格! “自称ニート”元会社員・Masaさんが明かすFIREの実態「一瞬で破産も」
新NISA、始めるならいつ?経済評論家が提言「やるんだったら1月中に始めたほうがいい」

■Pick Up
「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側