第100回箱根駅伝で2年ぶり7回目の優勝を果たした青山学院大学。原晋監督の恒例となっている作戦名は“負けてたまるか大作戦”。20日の『NewsBAR橋下』で明かされたチームマネジメントに、橋下徹氏が感心した。
【映像】箱根駅伝前にピンチ、原晋監督「2位でいい」と伝えた真意とは?
原監督は今回の命名について「12月初旬に恒例となっている強化合宿中に、10人ぐらいインフルエンザにかかってしまった。12月11日のチームエントリー日に記者会見が行われ、そこで“負けてたまるか大作戦“を発表したのだが、駒沢大学に負けてたまるかではなく、自分たちに負けないようにという思いでつけた」と説明。
選手には“2位狙いでいい”と話したという。その真意について「インフルエンザにかかって、体調不良者が出たにもかかわらず、“俺たちは優勝するんだ”という妄想的な目標になっていた感があった。駒沢大学にハンディをもらわなきゃいけない立場なのに、与えてしまった状況。本当に勝てないというのが8割(笑)、2割は肩の力を抜けということで、“2位の先に優勝があるからリラックスしよう”と全体ミーティングで話した」と明かす。
その後、原監督抜きで志貴キャプテンが学生を残したといい、「“監督にそんなこと言われてお前たち悔しくないのか”“絶対勝つぞ”という雰囲気になった」と付け加えた。
このチームマネジメントに橋下氏は「そういう状況になった時、“気合いを入れなきゃ”みたいに上からガツンといくやり方もあるが、“2位でいいんじゃないの”ということが、逆に闘志を燃やさせたのはすごい。組織を運営するとそういう状況では普通ははっぱをかけてしまう」と感心する。
原監督は「トレーニングが抜けた分はどこかで入れ込もうと指揮官は思うが、まずは体調を整えないと、箱根駅伝のスタートラインに立つ時にはもうヘロヘロになってしまう。そうしなかったのが逆に良かった」と振り返る。
橋下氏は「選挙ではアンダードック効果(負け犬効果)がある。情勢調査で劣勢で、“自民党に完全に負けました”と演説で言うと、メンバーだけじゃなくて有権者が燃えてくれる。最終2日前くらいから持ち直して、最後は並ぶくらいまで勢いが増す。原さんとはニュアンス違うかもしれないけど、そういったことで闘志に火がつくことはある」と自身の経験を述べた。(『NewsBAR橋下』より)