鈴木おさむ引退前最後の地上波連ドラ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁(およめ)の騙し愛―』(テレビ朝日系土曜夜11:30)第2話で、“全裸監督”村西とおる的話法を駆使する水野美紀が不倫妻に塩対応。視聴者の気持ちを代弁するかのように「人としていけ好かない!」と言い放つ。
妻の不貞現場を目撃した大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉(伊藤淳史)が、愛娘の親権を得るために父親の親権獲得率わずか1割の壁に挑むサレ夫逆襲ブラックコメディ。漫画家・大竹玲二による人気コミック「離婚しない男」をベースに、今年3月限りで放送作家業と文筆業から引退する鈴木が、最後の地上波ドラマとして放送コードギリギリの攻めた表現とテンションで唯一無二の不倫劇を描く。
愛娘・心寧が通う芸能事務所のチーフマネージャー・司馬マサト(小池徹平)と不倫中の綾香(篠田麻里子)。夫・渉との離婚相談のために弁護士事務所を訪れる。それは奇しくも、渉が親権獲得の相談に訪れた敏腕離婚弁護士・財田トキ子(水野)の事務所だった。
大福を手土産に財田と対面した綾香。「たからだ」を「ざいだ」と呼び間違えて注意される一幕もありつつ「7歳の娘と一緒に離婚して、旦那から多くの慰謝料を取りたい。旦那は仕事ばかりで私はワンオペで…。もう辛いんです!」と泣きの芝居を見せる。
だが百戦錬磨の財田は「泣くふりは大丈夫でございます」とピシャリ。そして「不貞行為をしていらっしゃいますか?まぐわい、つまりその方とおせっくすはしていらしゃいますか?」とズバズバと核心に迫り、綾香が不貞の事実を認めると「つまりは浮気相手との気持ち良いおせっくすのために旦那と別れたいと」と綾香の本心を言い当てるのだった。
不貞の事実を正当化したい綾香は「違います!彼(マサト)は愛を教えてくれたんです!」と綺麗ごとを並べて「好きな人が出来たことは悟られずに、子供を連れて離婚して慰謝料をふんだくりたい」などと自分勝手な願望を述べる。
すると財田は「あなたは9割型、子供を連れて離婚して慰謝料をふんだくれる」と返答。望んでいた答えに綾香は「ざいだ先生!」と大喜びだ。ところが次の瞬間、「ただ1つ、弁護士である前に一人の人間としてあなたのことがいけ好かない」と財田は綾香の人間性を拒絶。まさかの顛末にギロリと睨みつける綾香に、クールフェイスで「おかえりください」と別れを告げるのだった。
視聴者の気持ちを代弁するかのような言葉を言い放ってくれた財田先生。このスッキリ感は、財田がサレ夫・渉の味方になる可能性を仄めかす伏線なのか?今後の展開の注目だ。