【写真・画像】「ファンのみんなありがとう!」世界最速ラリーカー、3台連続コースオフも観客総出で生還 チームもSNSで“感謝”した粋な救出劇「WRCが大好きだ!」反響続々 1枚目
【映像】ドライバーと“阿吽の呼吸” 神業救出劇の瞬間

WRC】ラリー・モンテカルロ(1月26日/デイ2)

 2024年の世界ラリー選手権(WRC)が25日に開幕した。第1戦の『ラリー・モンテカルロ』は長い歴史を持つ伝統の一戦で、ラリードライバーなら一度は勝利してみたいと願う場所だが、予想外の雪や雨の影響を受けるドライバー泣かせのコース。難しいコンディションのなか、今年も魔物が牙を剥いた。

【映像】ドライバーと“阿吽の呼吸” 神業救出劇の瞬間

 初日のデイ1はモナコをスタートするナイトステージで雪の影響もなく終了したが、デイ2の舞台は南フランスの山岳地帯。路面の凍結も心配されるコース。

 最も早くスタートしたのは、初日トップタイムを記録したトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing WRT)のエルフィン・エバンスで無事SS3をクリアした。ライバルのティエリー・ヌービル(ヒョンデ)も滑り出しは順調だったが、途中の右コーナーへの侵入のアイスバーンで若干スリップして体勢を崩している。

 そして、このアイスバーンで最初に足元をすくわれたのが、同じくヒョンデのオイット・タナックだ。同じ右コーナーで車体を滑らせると、マシンのフロント部分を道路脇の雪の中に落としてしまう。しかしタナックは慌てた様子を見せず、集まってきたギャラリーに「押してくれ」とジェスチャー。観客が一斉に車体を前方から押してくれたおかげで、なんとかコースへ復帰している。

 その後も同コーナーでは、トヨタの勝田貴元、フォードのグレゴワール・ミュンスターまでもが、コースアウトして車体左側をコース外へ落とし、スタック。その度に沿道のラリーファンたちが集まって車体を黙々と押し、なかには荷重をかけるためにマシン上に乗る人もいるほどだった。この救出劇の結果、タイムロスしたものの、3台ともコース復帰しSS3をフィニッシュすることができた。

 刻々と変化するコースコンディションに対応することは、世界有数のWRCドライバーであっても決して簡単ではないが、こうしたアクシデントもWRCの醍醐味。マシンを助けるために協力するギャラリーの姿も、また観ていて楽しい。ヒョンデの公式X(旧Twitter)は、沿道のファンの救出動画をアップし、「Thank you, fans」と粋なコメントを残している。

ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)

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