大分県別府市の大学生ひき逃げ死亡事件で、いまもなお逃亡を続ける八田與一(はった・よいち)容疑者(27)の逃走先を元警部が予測した。
 
【映像】逃走資金を調達か?大阪・西成での目撃証言
 
 元徳島県警警部の秋山博康氏は「逃走する被疑者の心理というのはとにかく発生現場、自分が犯行した現場から離れようとする。次の逃走先というのを考える」と解説すると「そうなるとお金がいる、そうなるとここから家のほうへ逃走したと思う」と、自宅に立ち寄って金など逃走に必要な準備をして県外に逃走したのではと予想した。
 
 仮に自宅から県外に逃走したとすると、別府から少しでも離れたいとするのが逃走者の心理で「北上したはず」と推理。自宅に近い駅の時刻表を確認すると小倉方面に向かう列車が2本あり、しかも夜は無人駅だという。では、そこから八田容疑者はどこへ向かったのか。
 
 秋山氏がヒントとするのが、八田容疑者がかねてから関心を寄せていたという大阪西成だ。身分証がなくても携帯を入手でき、日雇いの仕事も多数あり、街には事情を抱えた人も多い。ポイントは身分証不要で偽名でも働くことが可能な点だ。地元の不動産業者は「保証人なし、保証会社なし、すべてなし。身分証なしでも入れるような物件は全国で一番多いと思う。西成っていうところは」と西成の特殊な事情について語った。
 
 これまでに秋山氏は、あいりん地区を数回訪れて情報提供を呼びかけた。すると八田容疑者に似た男を目撃したという人物は「絶対というのはないけど」と前置きしながらも「TikTok見ていて八田(容疑者)の顔は覚えているから。『これ八田や』と俺は思ったから、すぐ追いかけて、途中で見失ってしまった」と振り返った。見た目については「ずっと下向いて歩いて、荷物もけっこう持っていた。リュック背負って。でっかい袋、(中身は)着替えかなんかわからないけど」「作業着着ていた。タオルを巻いていた」と説明した。真偽は不明だが、八田容疑者は西成で資金を稼ぎどこかへ逃走したのだろうか。
 
 西成について、文筆家の古谷経衡氏は「10数年前から観光地化していて、外国の方が大変来ているし、そういう意味では市橋(達也)受刑者と比べたらちょっと紛れにくくはなっていると思う」と、リンゼイ・アン・ホーカーさん殺人死体遺棄事件で逃亡時に西成に潜伏していた市橋受刑者を例に出しつつ「リゾートバイトとか、そっちのほうの線が強いのかなという気もした」と推測した。これに秋山氏は「一旦西成にいたと思う。そこでしばらく短期間潜伏して、次リゾートのバイト。その可能性はある」と応じた。
 
    情報提供は別府警察署(0977-21-2131)、X(旧Twitter)の番組公式アカウント(@News_ABEMA)のダイレクトメッセージまで。
 
(『ABEMA的ニュースショー』より)