鈴木おさむ引退前最後の地上波連ドラ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁（およめ）の騙し愛―』（テレビ朝日系土曜夜11:30）第3話に、不倫妻の母親が初登場。『ヤヌスの鏡』の主演女優として知られる元アイドル・杉浦幸の毒親臭がエグい。
【映像】娘へのセクハラも見て見ぬふり…『ヤヌスの鏡』杉浦幸の毒親演技
妻の不貞現場を目撃した大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉（伊藤淳史）が、愛娘の親権を得るために父親の親権獲得率わずか１割の壁に挑むサレ夫逆襲ブラックコメディ。漫画家・大竹玲二による人気コミック「離婚しない男」をベースに、今年3月限りで放送作家業と文筆業から引退する鈴木が、最後の地上波ドラマとして放送コードギリギリの攻めた表現とテンションで唯一無二の不倫劇を描く。
渉の妻・綾香（篠田麻里子）は高校時代にアイドルデビュー。しかし場末のスナックを経営する母・美香（杉浦幸）は娘の稼ぎを期待し、デビューシングルが初登場5位に入ったと知ると「スナックの金が盗まれたから100万円貸してほしい」などとあからさまなウソをついて綾香に金銭を要求するようになる。
アイドルデュオの相方・コイ（安斉かれん）の盗撮によって、綾香と男性マネジャーの親密な関係がスキャンダル化。綾香はアイドル引退に追い込まれるのだが、そもそも綾香が男性マネジャーと親密になったのは、毒母からの金銭要求が要因だった。
そんな娘の心を知ろうともしない毒母・美香は、芸能界から離れて「コイ」という源氏名でスナックを手伝う綾香が「マネジャーとセックスばっかりしていたんだろ？すけべな顔して」などと酔っ払い客から酷いセクハラを受けても見て見ぬふりだった。
さらに店を訪れた渉（伊藤淳史）が綾香の元ファンであると知ると「大手新聞社で給料はいい」と値踏みし「結婚するならあの人」と綾香に指示。綾香が渉からのプロポーズを断ったと聞くと「なんで断るの!?アイドル崩れなんてね、誰も拾ってくれる人いないよ！」とテーブルを激しく叩いて非難するのだった。
美香を演じた杉浦は、大映ドラマを代表する名作『ヤヌスの鏡』でヒロインを務めた元アイドル。そんな杉浦が元AKB48・篠田の母であり、かつ波乱万丈な半生を送っていそうな毒母を貫禄たっぷりに演じた。
渉との結婚後、綾香は娘・心寧（磯村アメリ）の事務所マネジャー・マサト（小池徹平）と変態的不倫プレイにのめり込む。そんな倫理観を綾香に植え付けたのは、もしかしたら毒母・美香だったのかもしれない。綾香の中の歪みの一端を理解する上で、美香のエピソードは極めて重要だ。
