フィリピンを拠点として、高齢者などをねらった特殊詐欺事件に関わったとして、「かけ子」の日本人8人が逮捕された。
     
【映像】黒幕が捕まらない…特殊詐欺グループの仕組み
 
 容疑者8人は2020年2月、フィリピンから熊本県の70代女性に、うその電話をかけて金品をだまし取ろうとした疑いが持たれている。
     
 フィリピンといえば、現地で逮捕され、日本に強制送還された「ルフィ」と名乗るグループが記憶に新しい。彼らは特殊詐欺に加えて、東京都狛江市の女性(当時90)が死亡した強盗致死事件にも関与したとみられている。今回逮捕されたグループと、「ルフィ」にはつながりがあるのか。元徳島県警の秋山博康氏が、「ルフィ」をよく知る人物をフィリピンで取材したところ、逮捕された8人は「ルフィとは違う組織」のようだ。その人物は「フィリピンには数多くの日本人詐欺組織があり、それぞれ黒幕がいるはずだ」と話していたという。
 
「フィリピンには特殊詐欺で、日本から逮捕状が出ている人間はたくさんいる。特殊詐欺の被害金は、地下銀行から送金するが、反社の懐に入る」(秋山博康氏)