【写真・画像】 1枚目
【映像】学用品 一人当たり年間いくらかかる?
この記事の写真をみる(2枚)

 “隠れ教育費”と呼ばれ、保護者の経済的な負担となっている学用品。品川区は2024年度の当初予算案で、区立学校の学用品の完全無償化を行うと発表した。

【映像】学用品 一人当たり年間いくらかかる?

 対象は区立の小・中学校など義務教育学校に通う児童生徒で、所得制限はなし。書道用具や絵の具、副読本、道具箱などを無償化する方針だ。

 1人当たりの負担額は1万1000円から3万9000円で、予算額は5億4940万円。品川区の「ウェルビーイング予算」の柱の一つ、「社会全体で子どもと子育てを支える」施策だ。

 森澤恭子区長は狙いについて「2023年度からの給食費の無償化を行なっているが、次は学用品を無償化することで『子育てを地域・社会が応援している』というメッセージを届けたい」と述べ、財源について「全事業を見直して、時代に合わなくなってしまったものは削減するなどアップデートを行い、約20億円確保した」と説明した。

【写真・画像】 2枚目
拡大する

 学用品は“隠れ教育費”と呼ばれるように、なかなか目が届きにくい項目だ。そんな学用品に目をつけたきっかけを森澤区長は「全区民を対象にしたアンケートだ」と答えた。

 「アンケートによって『重要度は高いが現時点で満足度が低いもの』の一つとして『子どもを安心して産み育てられる環境』が見えてきた。品川区は以前から子育て支援に力を入れてきていたが、それでもまだまだ満足度は低いことに気づかされた形だ。こういった施策はどうしても経験や感覚やエピソードに左右されてしまうが、今後はデータに基づいて立案していくことが必要だ」

 最後に森澤区長は次に手掛けたい政策について「今後もニーズを調査したい。今回の調査でニーズとして見えてきた『自然災害への備え』や『高齢者や障害者への福祉の充実』にも力を入れていきたい」と述べた。

(『ABEMAヒルズ』より)

「現金を封筒に入れて」「教員が回収役に」…なぜ給食費は“昭和的”なのか? 「一律無償化」と共に考えるアップデート
「現金を封筒に入れて」「教員が回収役に」…なぜ給食費は“昭和的”なのか? 「一律無償化」と共に考えるアップデート
子どもは“贅沢品”になったのか?「産めば意外とどうにかなる」は今や昔「慎重になって当然」の声も
子どもは“贅沢品”になったのか?「産めば意外とどうにかなる」は今や昔「慎重になって当然」の声も
「3人の子どもがいる“裕福な家庭”に支援は必要か?」…多子世帯の大学授業料無償化に足りない視点とは?
この記事の写真をみる(2枚)