プレッシャーから解放され、カメラに向かってようやく笑顔とラブハートだ。「世界水泳ドーハ2024」7日目が2月8日に行われ、アーティスティックスイミング(AS)女子デュエットフリー決勝では中国の王姉妹が250.7729点でオランダペアを僅差で振り切り、金メダルを獲得した。体を絞り込み、演技にキレを求めた王姉妹だけに張り詰めた雰囲気を醸し出していたが、デュエットテクニカルと2冠を達成すると、安心したようにカメラに微笑み、指でハート型を作るサービスもあった。
【映像】2冠に笑顔のラブハート!中国・王姉妹のキレキレな「チーター」の演技
王姉妹の選んだテーマは「チーター」。入水前のプールサイドから、チーターの鋭さを表現するように厳しい視線やポーズを決めると、水中でも斬れ味鋭い動きでこなしていった。注目されたポイントの1つが、2人の体型だ。解説者は「(前回大会の)福岡よりかなり体が絞られて細く、鋭くなった」というように、メダルを獲得した欧州勢がややがっちりした体型なのに対し、王姉妹は無駄なものを極限まで落としたようなスタイルに。ただ、これが演技ともマッチし「細くて長い足が鋭さを見事に表現しています。福岡と内容は変わっていないですが、一層キレが増しました」と評価した。
難易度よりも完成度を求めた演技構成で、金メダル争いは大接戦という状況の中、わずかにオランダペアを上回った王姉妹は、ここでようやく安堵の笑み。ホッとした様子で控室に下がる最中、カメラを見つけてはラブハートを作るサービスカットを作ったあたり、重圧もかなりのものだったと想像させるワンショットだった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)