【プレミアリーグ】ウェストハム 0-6 アーセナル(日本時間2月11日/ロンドン・スタジアム)
またしても狡猾かつ頭脳的なプレーで貴重な先制ゴールをお膳立てしてみせた。アーセナルに所属するイングランド代表DFのベン・ホワイトが、ウェストハム戦でCKの際にお得意の”GK邪魔作戦”を敢行。ABEAM解説を務めた元日本代表GKの南雄太氏は見えないアシストを称えつつも、GK目線として「ルールを変えて欲しい」と本音を吐露した。
注目のシーンはスコアレスで迎えた32分だった。アーセナルが左CKを得ると、ホワイトはファーサイドポスト付近に陣取った。キッカーを務めたイングランド代表MFのデクラン・ライスの助走とほぼ同時に徐々に敵GKアルフォンソ・アレオラの背後へと近づき、ライスから放たれたボールがゴール前に到達した辺りで、アレオラにさりげなく身体を当て進路を妨害。ボールはそのままファーサイドへと渡り、待ち構えていたフランス代表DFのウィリアム・サリバが強烈なヘディングシュートを叩き込んだ。
解説を務めた南氏は「ホワイトがアレオラをちゃんとブロックしている。キーパーは後ろから来ているので見えていない。普通は前に出られるが、ブロックによって出られなくなり、サリバがヘディングで勝てるという。間違いなくデザインされたものですね」とアーセナルのゴールが戦術的に優れていたとの見解を示した。
一方で実況を務めた小林惇希氏から「キーパーチャージという言葉が今はないですから、どうGKをブロックするかが鍵になってきますね」と振られると、南氏は「キーパーの立場からすると本当にやめてほしい。ファウルを取ってもらわないと難しい。ボールを見ているので、あそこで身体を当てられるとジャンプのタイミングを失う。アレオラほど高さ(195センチ)のあるキーパーでもいけなくなってしまう。キーパー目線からすると、ルールを変えて欲しい」とGKならではの本音を語った。
結局、試合はアーセナルが6-0の大勝。アーセナルは今シーズンのセットプレーからのゴールが現時点で計16となり、プレミアリーグ最多となっている。
(ABEMA/プレミアリーグ)