「世界水泳ドーハ2024」16日目が2月17日に行われ、女子200m背泳ぎ決勝ではクレア・カーザン(アメリカ)が自己ベストとなる2分05秒77で優勝した。カーザンはこれで50m、100mと合わせて三冠達成。伸びやかな泳ぎももちろんながら、解説者からは水中で行うバサロに注目するコメントが出た。
「バサロ」といえば、日本では1988年のソウル五輪・100m背泳ぎで金メダルを獲得した鈴木大地氏で有名になった。潜水泳法で、その威力から大会後に潜水距離を10mまでに制限するルール改正が入るほど。1991年には緩和され、15mまで可能になっている。
今なお有力な泳法として各選手が取り組む中、カーザンはこのバサロが得意。ロンドン五輪・100m背泳ぎの銅メダリストである寺川綾が「(カーザンの)バサロからスムーズな浮き上がりに注目です」とレース前に指摘すると、スタート直後からいきなり威力を発揮。水面に顔を出した時点で、既に頭ひとつ以上抜け出した様子に「早速出ましたね!無理にスピードを上げている感じがない。スーッと、スタートの勢いを借りて浮き上がってきた」と絶賛していた。
カーザンはターンの度にバサロを活用し終始リード。今夏のパリ五輪に向けて自己記録を更新し、さらなる活躍に期待を持たせた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)