【WWE】SMACKDOWN(2月16日・日本時間17日/ソルトレイク)
世界最高峰のリングで今、最もブーイングを受けるレスラーの見事なやられっぷりに賞賛の声続々。観客に罵られ、120キロ級のレスラーから大技を連発されて最後はノックアウトされたものの、技を受けきる技術の高さとタフさに注目が集まるひと幕があった。
WWEで、24日開催の『イルミネーション・チェンバー』出場枠を争う予選が行われ、ドミニク・ミステリオがケビン・オーエンズと対戦。試合はオーエンズが制したが、日本のファンからドミニクの「受けの上手さ」など高い技術を指摘する声が相次いだ。
この日も“ダーティ・ドム”ことドミニクは入場から観客に大ブーイングを受ける。マイクパフォーマンスも会場の「ブー」の声にかき消される始末だが、試合では元WWEユニバーサル王者のオーエンズ相手に健闘を見せた。
序盤からオーエンズに劣勢のドミニクだったが、華麗なヘッドシザースからアームホイップ、ドロップキックとキレのある動きで反撃。しかし、ファンが注目した「ドミニクの見どころ」は“攻め”のシーンではなかった。
まずオーエンズのラフなキック連打を喰らい、場外でクローズライン、セントーンを次々と被弾。リングに戻るとコーナーでキャノンボールを受けサンドイッチ状態となり、さらにトップロープからフロッグスプラッシュをモロにボディでもらうと、ファンから「ドムは相変わらず受けすぎ」などの声があがるなかカウントツーでキックアウト。これには解説の堀江ガンツ氏も 「やりますねぇ!」と声をあげ「よく返した!」「ドム頑張る」と声援が飛び始める。
そして今度はトップロープからオーエンズの完璧なスワントーンボムを受け切り、これもキックアウト。2つのフィニッシャーを返す奮闘ぶりにファンは「やるね〜ドム」「根性あるな」と大盛りあがり。堀江氏も「こんな真剣なドミニク見たことない」と賞賛した。
健闘を見せたドミニクだが、試合前からリング下で待ち構えていたR-トゥルースに気を取られる隙に、スーパーキックから高々とリフトされてオーエンズの高すぎる『ボップアップパワーボム』で大の字にのび撃沈した。
最後に葬られたパワーボムも信じられない高さから落ちる際も見事な受け身。敗者について語られることは少ないが、この日はファンから「ドム仕事した」「よく盛り上げた。いい仕事をしている」「ドムの受けがいいな」と、ドミニクへの褒め言葉が数多く集まる異常事態となった。
WWEの会場では登場すると耳をつんざくような大ブーイングで迎えられるドミニクだが、キャリア僅か3年半で受け身の技術を評価するファンも少なくない。この試合でも清々しいほどのやられ役となったが、爪痕を残す戦いぶりだった。
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(ABEMA/WWE『SMACKDOWN』)




