大逆転弾を決めた直後も、表情は獲物を追う猛獣のままだった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」2月22日の第2試合はBEAST Japanext・鈴木大介(連盟)がトップ。3着目で迎えたオーラス、序盤に入った跳満をダマテンに構え、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)からロン。この勝利で個人2連勝、終盤戦に入りいよいよ本領発揮だ。
試合は起家から鈴木大介、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)、萩原、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)の並びでスタート。第1試合でチームのキャプテン猿川真寿(連盟)が2着でポイントの上乗せに成功。この“風”を活かすべく、鈴木大介が親で先手を取った。東1局、先制リーチをかけると、茅森からロン。リーチ・ドラの3900点を手に入れた。
東4局は終盤にリーチをかけ、鋭いツモで卓を揺らす。リーチ・ツモ・白・一盃口の8000点を完成させた。南1局の親番も6000点のツモで加点。しかしその後は萩原、茅森のツモり合いに屈し、オーラスは2万7500点の3着目で迎えることとなった。この局、鈴木大介はわずか5巡で満貫のテンパイ。茅森から直撃か、ツモでトップとなれる。その他からの出アガリは裏ドラ条件となるため、鈴木大介はダマテンを選択した。その後、渋川がアンカンをすると鈴木大介の手に2枚ある4筒が新ドラとなり跳満へランクアップ、これでどこからでも逆転となった。直後に萩原から2筒が打たれ、鈴木大介はタンヤオ・赤・ドラ4の1万2000点のアガリ。あっという間の大逆転で、個人2連勝を達成した。
試合後のインタビューでは「ツイていました、はい」と照れ笑い。オーラスについては「あれだけ早いので、ツモ直狙いで2筒は2枚までは見逃すつもりで、茅森さんから出るかツモ。(渋川が)カンしたらモロに乗ったんでね、出アガリがきく形になって、すぐ出たんで、本当にツイていました」と配牌やツモ、また展開に恵まれた勝利だったことを強調した。
これで個人2連勝。「今年に入ってから本当にチームの足を引っ張り続けていたんで、少しずつ(マイナスを)返していけたらと思います」。ボーダー争いについては「(マイナス)300台で留まっておこう、というのが猿川キャプテンからも言われていたので、そこが第一目標」と語り、さらに「まだまだ追いかける立場なので、チーム一丸で、とにかくチャレンジャーの気持ちで攻めていきたいと思います」と、混戦を戦う上での胸の内も明らかにして、最後は「ここからが本当の勝負、自分もチームのために精一杯やりたい」と締めた。
トップを取っても次の試合でラスを引くなど、“風”を掴めない展開が続いていた鈴木大介が、この要所で個人2連勝を達成。高い攻撃力を買われMリーグに参戦した猛獣雀士が、ボーダー争いを一気に突き破るような、ド派手な活躍をしてくれそうだ。
【第2試合結果】
1着 BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)3万9500点/+59.5
2着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)3万8000点/+18.0
3着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)1万7300点/▲22.7
4着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)5200点/▲54.8
【2月22日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +432.4(76/96)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +316.5(78/96)
3位 赤坂ドリブンズ +266.3(76/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +199.9(76/96)
5位 渋谷ABEMAS +97.7(78/96)
6位 セガサミーフェニックス ▲248.4(78/96)
7位 TEAM雷電 ▲334.0(80/96)
8位 EX風林火山 ▲342.2(76/96)
9位 BEAST Japanext ▲388.2(78/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)