怒涛のアガリラッシュ、終盤は本人も笑ってしまうほどだった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」2月26日の第2試合は赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)が最高スコア更新の11万2800点を叩き出してトップ。7度のリーチを全て成功させる7連続アガリに「たろうもやるときゃやるんすね!」と自画自賛だった。
試合は起家からセガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、たろう、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)の並びで始まった。たろうは東場、さしたる出番はなかった。急にスイッチが入ったのは南1局、ツモリ四暗刻に未練を残さずポンテン、すぐにツモってタンヤオ・対々和・三暗刻の8000点を手にすると、ここから長い長い親の独壇場が始まった。
南2局に7700点を多井からアガると、次局はダマテンで仲林から親満貫。これでダントツとすると、4局連続のリーチ攻勢。その全てをツモアガり、親跳満2回、親満貫、そしてリーグ記録を更新する親跳満で持ち点は一時12万7100点まで増えた。どんな待ちでもツモり、リーチのみの手も裏ドラ2枚で強引に親満貫へ仕上げてしまう爆走モード。「チームのみんなを想像してしまった」というたろうは、試合中の笑いを噛み殺すのにも苦心した。試合終了時の持ち点は11万2800点。一昨年の11月7日、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)が樹立した記録をわずか100点上回るリーグ史上最高得点だった。
試合後はニッコニコでインタビューに登場するも、あまりの豪運に「どうしたんだろう、なんかおかしいなと思っていました」と驚きも。麻雀におけるオカルト否定の第一人者であるたろうもこの日の“風”を感じていたようで「なんか次もアガれる気になっていましたもん。ずっとアガれる気がしちゃっていました」と照れた笑みを浮かべた。
新記録については「知らなかった」と語り、最後までいつも通りの戦い方を意識して「最後はリーチしようと思っていました」と大物っぷりを見せつけた。これでチームは同日2勝、首位に立った。初年度以来の優勝に向け、これ以上ない加速に成功だ。これには自身の記録以上に「たろうもやるときゃやるんすね!良かった良かった」と大喜び。
最後にファンへ「今日は本当にびっくりする一日で、ドリブンズファンの方には大変喜んでもらえたのかな、と思っております。首位になったみたいなので、引き続きこの好調を維持しながら、セミファイナル・ファイナルへと進んでいきたいと思います」とメッセージを伝えると、殊勲のゼウスにファンから「たろさん、おめでとう!!」「たろさー!」「さいこー!!」「いいぞ!がんばれ!ドリブンズ!燃えよドリブンズ~!」と声援が寄せられていた。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)11万2800点/+132.8
2着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)1万100点/▲9.9
3着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)-9700点/▲49.7
4着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)-1万3200点/▲73.2
【2月26日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +499.3(80/96)
2位 U-NEXT Pirates +437.0(80/96)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +316.5(78/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +197.1(78/96)
5位 渋谷ABEMAS +60.4(80/96)
6位 セガサミーフェニックス ▲313.6(80/96)
7位 TEAM雷電 ▲334.0(80/96)
8位 BEAST Japanext ▲388.2(78/96)
9位 EX風林火山 ▲474.5(78/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)