11年前、山梨市で起きた事件で宮内雄大容疑者(48)が重要指名手配に指定されている。
 
【映像】宮内容疑者の顔写真(変装イメージ)
 
 宮内容疑者は2013年2月に山梨市内の住宅に侵入し、1万円を盗んだ疑いで現行犯逮捕。侵入に気づいた住人に取り押さえられた際に暴行し、怪我を負わせたとされる。宮内容疑者は警察署に連行されたが、警察官を振り切り裸足で逃走。いまだその行方がわからないでいる。
 
 裸足で逃走と言えば別府ひき逃げ死亡事件の八田與一容疑者も同じだ。八田容疑者は大学生に車で追突し死亡させたあと、スマートフォンも財布も持たずに裸足で現場から逃走。重要指名手配は殺人など凶悪犯が多く、八田容疑者の道交法違反でも異例と言われた。
 
 宮内容疑者の容疑だけを見ると、窃盗でその被害額は1万円、被害者への暴行があったとして強盗致傷の疑いがある。先日逮捕された金成行容疑者の場合、逮捕容疑は殺人未遂。しかし暴力団の抗争、そして銃を所持しているなど、さらなる被害を止めるために重要指名手配に指定されたと見られている。
 
 警察はなぜ宮内容疑者を1万円の強盗致傷の容疑で、凶悪犯が多い重要指名手配にしたのか。元徳島県警警部の秋山博康氏は「警察の失態が大きな要因だと考えられる」と推測した。
 
 文筆家の古谷経衡氏は「そもそもこの容疑者がやったことは許しがたいけれども、裁判にかけられて死刑とかになるのは考えにくい」として「なんでここまでして頑張って逃げようとしたのかな、というのがちょっと不自然というか謎」「何か(他に)やましいことがあったのか、別の理由があったのか」と推察した。
 
 また、秋山氏は1万円の窃盗と傷害容疑で重要指名手配に指定されたことに対して「異例中の異例」と指摘すると「今回は(一度逮捕したにもかかわらず)警察が逃走させてしまった大失態、この名誉挽回だと思う」と理由を説明。八田容疑者が重要指名手配になったケースについては「遺族の力とかこのメディアの力で世論を動かした、その結果だ」と分析した。
 
(『ABEMA的ニュースショー』より)