2013年2月に山梨市内の住居に侵入して1万円を盗み、被害者に暴行を加えた疑いで逮捕され、移送先の警察署で警察官を振り切り逃走した宮内雄大容疑者。
【映像】コンビニ防犯カメラが捉えた宮内容疑者
その後、重要指名手配犯となるも、11年間経っても足取りはつかめていない。宮内容疑者は逮捕時に手錠をかけられていなかったが、元徳島県警警部の秋山博康氏は「逮捕行為の基本は手錠を入れる(かける)。しかし転倒させて制圧する行為、これも逮捕行為になる」として「被害者が(宮内容疑者を)押さえとった、それで手錠をかけずに連行したと考えられる」と理由について推察した。
被疑者が逃走したことについて「警察の大失態」と断じた秋山氏は「被疑者から目を離さない」というのは鉄則だとしながらも「裸足だったこともあり気が緩み隙を見せた。例えば連行中にパトカーの中でお巡りさん同士が世間話をする。そんなのは犯人も警察官を見ている。そういう警察官の隙を見て逃げるというのを考える」と解説。
宮内容疑者が逃亡時におよそ3メートルある場所を飛び降りて逃走した際、警察官がそこを飛び降りずに追跡したことについて、秋山氏は「被疑者を追いかけて飛び降りること」が前提としながらも「やはり人間なので、運動音痴の警察官もいる」と語った。
「警察の初動に問題があるのではないか」という指摘については「裸足で逃げるということは『遠くに逃げないだろう』と。近所に絶対いるという、そういう甘い考えで初動をミスしたと思う。初動捜査はやり直しがきかない。だから初動の段階で即被疑者を押さえる。これが捜査の基本」とコメント。また、地域によっては当直の体制も違うとして「都内で事件があれば警察官が10人とパトカーが3台4台来る。しかし地方の警察署だったら当直勤務が6人7人、それとパトカーが1台くらい。そういう組織の大小も影響があるる」と説明した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)