【WWE】RAW(3月4日・日本時間5日/サンアントニオ)
最強レスラーが繰り出した強烈なパワーボムを、一瞬にして空中で攻守逆転に持ち込んだ“空中パワーボム”が炸裂。この理解不能の究極ムーヴに会場から異例の大声援が飛んだ。
悪の軍団“ジャッジメント・デイ”との新たな抗争が幕を開けたグンターが、「WWEで一番ブーイングを受ける男」ドミニク・ミステリオとシングルで対戦。軍団の一番下っ端ドミニクの明らかに分が悪いカードだが、ドミニクがグンターの必殺技を驚くようなムーヴで攻略したシーンに注目が集まった。
この日も日本の四天王プロレスを今に継承する男、グンターが重い逆水平や、逆エビ固めと渋く厳しい戦いを展開。ファンから「田上みたいだ」「鶴田を思い出す」と90年代全日本プロレストークが盛り上がるなかで「やられ役確定」のドミニクも、華麗な三角飛びでのプランチャから堂々と水平チョップ合戦に挑むなど気骨のある戦いを見せる。
圧巻だったのは、グンターのフィニッシャーのひとつパワーボムへの絶妙な対応だ。持ち上げられ、叩きつけられるかと思った次の瞬間、くるりと回り込んで空中で“パワーボム返し”のようなムーヴ。さらにそこからローリングクラッチと流れのある攻撃で魅せた。
ヒールとして「WWEで最もブーイングを受ける男」として知られるドミニクだが、格上への果敢な戦いぶりに会場もどよめき、この時ばかりはファンからも「頑張れドム!」「惜しい」「リバースボム」「これはうまい」など珍しく声援ばかりが飛んだ。
健闘を続けたドミニクだが、最後はじっくりタメの効いたパワーボムから腰をガッチリ落としたボストンクラブに耐えきれずタップアウトで敗戦。やはりグンターの壁は高かった。(ABEMA/WWE『RAW』)