過激かつコミカルなラブシーンで話題の連続ドラマ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁(およめ)の騙し愛―』(テレビ朝日系土曜夜11:30)。第8話では、切ないことが起こるたびに劇中歌として流れていた本ドラマの定番曲『最後の雨』に合わせて、キャスト陣による謎のセッションが行われる。
妻の不貞現場を目撃した大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉(伊藤淳史)が、愛娘の親権を得るために父親の親権獲得率わずか1割の壁に挑むサレ夫逆襲ブラックコメディ。漫画家・大竹玲二による人気コミック「離婚しない男」をベースに、今年3月限りで放送作家業と文筆業から引退する鈴木が、最後の地上波ドラマとして放送コードギリギリの攻めた表現とテンションで唯一無二の不倫劇を描く。
渉の身に切ないことが起こるたびに流れていた名曲『最後の雨』。しかし今回は、財田(水野美紀)とその右腕として働いていた探偵・裕(佐藤大樹)の知られざる関係が匂わされる場面で挿入される。裕こそ、離婚によって親権の取れなかった財田の実の息子だったのだ。
まさに衝撃的ともいえる関係性の暴露。それだけにドラマの演出も時空が歪んだかのように、切なくも斬新な表現で『最後の雨』を盛り上げる。
まずは裕が、誰もいない夜の川沿いの道で『最後の雨』に合わせてタップダンス。芸能事務所社長・大洗美子(観月ありさ)は得意のバイオリンでメロディーを奏で、その後ろで間男・マサト(小池徹平)が美子の肩をピアノの鍵盤に見立てて指をトントン。一方、財田はドラムで参加。そんな映像がシャッフルされて、まるで4人がセッションしているかのように映される。
ちなみに財田役の水野は、鈴木による『M 愛すべき人がいて』でボイストレーナーなのにドラムで指導する天馬まゆみを演じた過去がある。今回の財田としてのドラム演奏は、鈴木おさむマルチバースへの言及という解釈も可能だ。ストーリーの本筋に一切影響を与えないセッション演出にSNSは「だから最後の雨の無駄遣いやめれwww」「突然の最後の雨コラボ笑笑」「数原さんの最後の雨の使い方がどんどんやばくなっててオモろ」「最後の雨にあわせて皆やってるのww何番組なの 毎回最後の雨へのアプローチ変えるのやめてくれぇ 楽しい」などと大盛り上がりだった。
『離婚しない男』はABEMAで見逃し配信中だ。