バイオリニスト・葉加瀬太郎が、古くから「悪魔の音程」と言われ避けられてきた、不協和音について解説。信号機の警告音や、名作映画・ドラマのテーマソングに、不協和音が使われていることが紹介された。
3月9日に放送された『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系、毎週土曜よる6時56分〜)では、世界的バイオリニスト・葉加瀬太郎をゲストに招き、「葉加瀬太郎のスゴすぎ音楽ミステリーSP」と題した企画を実施。これまで番組に出演してきた、大人顔負けの知識を持つ“博士ちゃん”たちの中から、音楽好きの子どもたちが集まり、葉加瀬にさまざまな疑問をぶつけた。
青信号が点滅したときに流れる「ピーポーピーポー」という音。街中を歩いていて、耳にしたことのある人も多いだろう。青信号の間は、明るい鳥の鳴き声が流れるのに、点滅し始めると雰囲気が一変し、横断歩道を歩く人を急かすような警告音に変わる。「なぜこの音を聞くと不安な気持ちになるのか?」というのが、“エレクトーン博士ちゃん”の井上暖之(はるゆき)くんが抱いた疑問だ。
番組内で暖之くんの質問が紹介されると、葉加瀬は「バッハの時代ぐらいまで『絶対にやってはいけない』と言われていた、悪魔の音程というのがあるんですよ」と切り出した。「悪魔の音程」「不吉な音」と言われ、避けられてきたのが、増4度やトライトーンと呼ばれる音程だ。その例として、葉加瀬はドとファのシャープの組み合わせを挙げ、「禁じ手だったんです。絶対やるなと。音楽として美しくないと言われていたんです」と解説した。
さらに信号機が点滅した時に流れる「ピーポーピーポー」という音は、ファとシの組み合わせで、これも「悪魔の音程」とのこと。葉加瀬は「最も不快な音。歩いている人にとっては、危機感が生まれる」と、横断歩道を歩いている人に危機感を与えるため、あえて不快な音を使っているのだと説明した。
その後は映画やドラマの世界で使われている、不協和音の話題に。『火曜サスペンス劇場』でCMに入る前に流れていたあの有名なジングルも、不協和音が効果的に使われた曲のひとつ。葉加瀬はキーボードでそのメロディーを奏で、「減7 、ディミニッシュというんですけど。一番不安でどこにもたどり着かない」とこの曲が持つ不穏な響きについて解説した。なお、不協和音が使用されている名作のテーマソングは、ほかにも多数存在する。番組では「ジョーズのテーマ」と「ゴジラのテーマ」、『世にも奇妙な物語』のテーマソング「ガラモン・ソング」の3曲が紹介されていた。
『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』はABEMAで見逃し配信中。