約6億8000万円とも報じられる、大谷翔平選手の通訳・水原一平氏の借金。その原因となったとされるスポーツ賭博の実態に迫る。
スポーツ専門局「ESPN」によると、水原氏は2021年頃に違法賭博の胴元と知り合い、2023年10月にFBI(米連邦捜査局)が胴元を家宅捜索。捜査当局は2024年1月、大谷選手の口座からの送金を把握したという。
その一方で、スポーツ賭博(スポーツ・ベッティング)そのものは、アメリカでメジャーだという。ロサンゼルス在住ジャーナリストの千歳香奈子氏は、「かなり人気があるギャンプル」だと解説する。“4大スポーツ”と呼ばれるMLB(野球)、NBA(バスケットボール)、NFL(アメリカンフットボール)、NHL(ホッケー)に加え、アメリカに限らず世界中のサッカーや、大学バスケなどのトーナメントにも賭けられるという。
スポーツ賭博では、対戦カードやプレー内容まで賭けの対象となる。野球であれば「次の打者を抑えるか、打たれるか」ですら賭けられる。賭けサイトの予想屋は「賭けは“数字選び”と考える人が多く、競技を観る必要もないし、関心がなくてもいい。とくにオンラインでの賭けごとも、アメリカではブーム」と語る。
スポーツ賭博は2018年時点で、ほとんどの州で違法だったが、違法賭博がまん延していたことや、経済効果が見込まれることから合法化が進み、いまでは38の州で解禁されている。千歳氏は「世論調査によると、国民の5人に1人が、スポーツ賭博をやったことがある」と話す。ただ、大谷選手が所属するドジャースが本拠地を置くカリフォルニア州では2年前、合法化を問う住民投票で7割が反対し、いまも違法のままとなっている。
「賭博が認められている州へ行き、そこで賭けていれば、何の問題もなかったことになる。ただ(他の州に)カリフォルニアから賭けることはできない。GPS機能で違法な州からはアクセスできないよう制限されている」(ジャーナリスト・千歳香奈子氏)
水原氏は野球には賭けていないと断言している。そしてESPNの記事には、新たな証言も掲載された。一昨年末の時点で100万ドルの借金があり、当時について「翔平とはこの事を共有できなかった。家計のやりくりが大変でギリギリの生活だった」と話していたという。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側