ドラマの撮影などで使われることの多い、東京・杉並区の区立公園「蚕糸(さんし)の森公園」。
投稿主がネットで偶然目にした映像作品のパッケージに映りこんでいたのが、蚕糸の森公園の正門だったのだが、その映像作品というのが、「父と娘の性的関係」という小児性愛をテーマにしたアダルトビデオ。ネットには批判的な投稿が相次ぎ、炎上状態に…。
「子どもたちがたくさんいる公園でこういうテーマの作品を撮影…普通に気持ち悪い」「小学校がすぐ隣にあるのに区はAVの撮影を許可してるの?」(Xの投稿)
公園内で撮影されたとみられるのは、出演者が園内を歩くシーンで、わいせつなシーンの撮影ではなかったようだが、この公園は隣接する小学校と敷地を共有している。そのことも今回の件が大きく批判される理由のひとつになっている。
杉並区によると、制作元であるソフトオンデマンドに事実確認をしたところ、「園内で撮影をした」と認めたとのことだが、申請はされておらず「無許可」での撮影だった。
杉並区では区立公園内の撮影(営利目的の場合)に関して、事前に申請が必要だとしており、いくつかの細かいルールを定めている。
杉並区のHPには「撮影内容は、公序良俗に反しないもののみです。暴力、風俗、犯罪等のシーンは撮影できません」とあるが、法的観点ではどうなのか?
佐藤みのり弁護士は「『AVだから一律どんなシーンであっても撮影はダメ』としてしまうと、表現の自由や平等の問題が生じる可能性は出てくる。特に今回は歩いてる場面という一般的なシーンであったため法的な判断は難しい」と説明した。
今回の件で、もし事前に撮影許可申請があったらどうなっていたのか?
杉並区担当者は「企画書がないので判断できない。小学校に近いなど場所的な要素は考慮に入れる」と回答。佐藤弁護士は「許可を出す出さないの前に、(制作会社に対して)市民感情や立地の問題点を指摘しながら、納得いただいた上で別の選択肢を取ってもらうことも可能だったのでは」と述べた。
『ABEMAヒルズ』では、当該作品の制作元であるソフトオンデマンドに1日に問い合わせたが3日までに回答はなかった。杉並区では、企画内容に加えて周辺環境なども考慮して撮影許可を出しているので必ず申請してほしいとしている。
(『ABEMAヒルズ』より)
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