年間600杯のラーメンを食べ歩くラーメンライターの井手隊長が、フレンチの有名シェフが作る究極のラーメン店を紹介した。
東京神保町駅から徒歩4分の「海老丸らーめん」。ランチ時になると行列が絶えない超人気店。店主の長坂将志さんは西麻布のフレンチレストラン「エゴジーヌ」のオーナーシェフを務めていたが、2017年にラーメン店をオープンした。
店主が選んだスープは、超濃厚なオマール海老のビスク。オマール海老の頭をオーブンでローストさせ、ニンニク、にんじん、玉ねぎ、トマトなどの野菜を炒めて作ったスープに殻ごと投入。塩、コショウ、生クリームなどの調味料は一切使わず海老の出汁だけで3時間じっくり炊いていく。そして巨大なミキサーを使い海老の殻が見えなくなるまで細かく粉砕し、マイルドになったビスクを取り出し、2回に分けて丁寧に裏ごし。殻のザラザラ感がなくなり滑らかな食感になったら完成。それを企業秘密だという秘伝のかえしとドッキング。
麺は濃厚海老スープと相性抜群のもちもち中太ストレート麺。チャーシューは鶏胸肉と岐阜県のブランド豚・飛騨旨豚の2種類。表面にスモークをかけた後におよそ72度の低温で2時間じっくり加熱させ、レアに仕上げている。軽くローストしたプチトマト、ボイルした小松菜、赤玉ねぎのみじん切り、最後にサワークリームを塗ったトーストを乗せたら完成。フレンチの匠が技術を結集させた究極の逸品「元祖海老丸らーめん」は1,380円(単品)。
「うまっ!爆発ヤバいって!この旨味スゴすぎる。よくラーメンにしてくれた…。そしてこのしなやかな麺、抜群ですよ。もちっと感もいいし“日仏同盟”ですねこれは」(井手隊長)
スープの超濃厚なとろみは、隠し味に海老味噌と炊いた白米を入れることで作り出しているとか。
「太めのストレート麺ですから、きっちり濃厚じゃないと海老が付いてこないですからね、隙が全くない。チャーシュー2種類とかもラーメンっぽい。低温調理の豚と鶏がいい感じ、完璧なんです」
そしておすすめの味変が「自家製の海老ラー油」。サワークリームをスープに溶かすとよりまろやかな味わいに。さらにシメは、余った濃厚海老ラーメンのスープをご飯にぶっかけ、チーズをたっぷり削りかけたリゾットだ。
「うまいよ、これ罰当たるね。いやあ贅沢だな、記念日級ですね」
店主の長坂さんは「僕が今まで歩んできた道(フレンチ)のお客さんとは全然熱量が違う。本当に1、2時間待つことを惜しまず、我慢してくれて。作り手の魂こもった一杯に、命をかけて食べてくれるという情熱に背を向けるわけにはいかない。フレンチに戻る暇がない」と話す。
これを受けて井手隊長は「マサさんがラーメンと出会ったからこそこの道ができた。素晴らしい一杯だなと改めて感じました」と感想を述べた。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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