「〈物語〉シリーズ」のヒロインの1人で、テーマソングの「恋愛サーキュレーション」が大ヒットしたことでも知られる千石撫子(せんごく なでこ)。
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この記事では、アニメ未放送のネタバレに配慮しつつ、彼女の魅力をお伝えしていきます。表向きの性格は、その裏に隠された本性は、担当声優は……といった注目ポイントを解説しています。
目次
- 人気アニメ「〈物語〉シリーズ」とは
- アニメ「化物語」および「偽物語」での千石撫子は?
- アニメ「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」千石撫子が蛇神に!?
- アニメ「〈物語〉シリーズ」千石撫子の基本情報【プロフィール】
- アニメ「〈物語〉シリーズ」千石撫子の声を演じる声優は?
- 阿良々木暦と千石撫子の仲は?実は結婚したいわけではなく…?
- まとめ
人気アニメ「〈物語〉シリーズ」とは
主人公のお人好しな男子高校生と、彼の周囲にいる少女たちが巻き込まれる「怪異」――神や妖怪などにまつわる事件を描いた青春怪異小説「〈物語〉シリーズ」。人気小説家・西尾維新(にしお いしん)氏が15年以上書き続けている代表作で、2023年5月に発売された最新刊の「戦物語」で29冊目となります。また、漫画家・大暮維人(おおぐれ いと)氏が描くコミック版も「化物語」のタイトルで全22巻が発売されています。
ちなみに、「〈物語〉シリーズ」のストーリーはファーストシーズン、セカンドシーズン、ファイナルシーズン、オフシーズン、モンスターシーズン、ファミリーシーズンの6部構成。ファースト、セカンド、ファイナルの各シーズンはすでにアニメ化されていて、ストーリー自体はファイナルシーズンで完結しています。新たに映像化されるオフシーズンはヒロインたちの後日談を、モンスターシーズンは主人公の大学入学後を描いた物語となります。
これらのアニメシリーズで特に注目されているのが、各話のヒロインが独自のテーマソングを歌うオープニング主題歌。中でも、「化物語」で使用された千石撫子の「恋愛サーキュレーション」はアニメファンの間で大いに人気となりました。2012年に制作された英語カバーバージョンもTikTokで人気を博し、2021年3月には「TikTok HOT SONG Weekly Ranking」で第1位を獲得するなど再ブレイクを飾っています。
アニメ「化物語」および「偽物語」での千石撫子は?
主人公・阿良々木暦(あららぎ こよみ)の下の妹・月火(つきひ)の小学生時代の同級生で、当時は暦ともよく遊んでいた4歳年下の幼なじみ。現在は暦が卒業した中学校に通っていて、月火を「ららちゃん」と呼び、千石は月火から「せんちゃん」と呼ばれています。
そんな千石は、「化物語」の「なでこスネイク」で可愛いことが災いして、恋愛感情のもつれから蛇切縄(じゃぎりなわ)という呪いをかけられますが、再会した暦と神原駿河(かんばる するが)の活躍で事なきを得ました。以後、千石は暦のことを「暦お兄ちゃん」と呼び慕うようになります。
性格は内気で人見知りが激しく、人を見ることや見られること、人に触れられること、人の体温を感じることなどが苦手。他人の視線には非常に敏感で、目深に被った帽子の庇や長めの前髪で常に目を隠しています。
その一方で暦に対しては好意を隠さず、「偽物語」の「かれんビー」では「撫子、結婚するなら、暦お兄ちゃんがいいなあ」などの名言を口にして暦を振り回したり、暦と2人きりでツイスターゲームや王様ゲームを仕掛けたりと攻めまくっていて、それを知った神原からは「真のラスボス」と評されていました。
アニメ「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」千石撫子が蛇神に!?
その後、「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」に収録された「囮物語」の「なでこメドゥーサ」では、周囲から可愛がられ続けたストレスなどで暴走し、ご神体の札を飲み込んで蛇神に変化。これまでのあざとい妹キャラ的な振る舞いをやめて、本来の甘ったれで傲慢な性格を隠さなくなり、暦とその彼女・戦場ヶ原ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)の命を狙い始めます。
つまり本当にセカンドシーズンのラスボスになったわけですが、「恋物語」の「ひたぎエンド」で戦場ヶ原の依頼を受けた貝木泥舟(かいき でいしゅう)と対決、彼の策と説得で人間に戻ったのでした。
ちなみに、貝木による説得の柱となったのが、千石が自室のクローゼットに隠していた自筆のマンガ。実は千石は80年代のマンガが好きで自身もマンガを描いており、創作趣味を両親や友人、暦にも隠していたのです。
なお、マンガを読んだ貝木の評価は「ご都合主義のラブコメ」「設定盛りすぎ」と散々でしたが、「上手いじゃねぇか、絵」とも言っており「本格的な画材でも買いに行けよ」とマンガ家を目指すことを勧めて説得に成功したのでした。
また、人間に戻った後の彼女の動向については、しばらく入院していたことが「憑物語」の「よつぎドール」で、髪型をベリーショートにしたことが「終物語」の「おうぎダーク」で、それぞれ語られています。
アニメ「〈物語〉シリーズ」千石撫子の基本情報【プロフィール】
■学年:公立七百一中学校2年生(2年2組)
■年齢:14歳
■誕生日:6月3日
■身長:153cm(成長中)
■体重:38kg±
■家族構成:父親・母親(共働き)
アニメ「〈物語〉シリーズ」千石撫子の声を演じる声優は?
千石の声を演じているのは、人気声優の花澤香菜(はなざわ かな)さん。幼い頃からバラエティ番組「やっぱりさんま大先生」にレギュラー出演するなど子役として活動し、高校3年生の頃にTVアニメ「ゼーガペイン」のヒロイン・守凪 了子(カミナギ・リョーコ)役を務めたのをきっかけに声優に転身した方で、歌手としても日本武道館で単独ライブを行うなど活躍しています。
WEBラジオ「ノン子とのび太のアニメスクランブル」内で発表されるアニメグランプリで2010年に最優秀女性声優賞を獲得したり、2015年の第9回声優アワードでは助演女優賞に輝いたりと、受賞歴は豊富。代表作は「To LOVEる -とらぶる-」結城美柑役、「鬼滅の刃」甘露寺蜜璃役、「五等分の花嫁」中野一花役など多数に上ります。
既婚者でもあり、夫は「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」ジョルノ・ジョバァーナ役などで知られる人気声優の小野賢章(おの けんしょう)さん。ちなみにお2人は、「マギ」の練白龍役と練紅玉役、「文豪ストレイドッグス」の芥川龍之介役とルーシー・モード・モンゴメリ役などで共演を果たしています。
ちなみに、花澤さんは私服のデザインや柄が個性的すぎてよくファンの話題に上ることでも有名。アドリブが非常に目立ったTVアニメ「ポプテピピック」に出演した際には「自分の金で買った好きな洋服をディスられている!」「SNS上ではクソダサいだのみんな好き放題言いやがる!」「少なくともファッション誌には載っていた服だぞ!」などと盛大に愚痴り、相方役でご友人の戸松遥(とまつ はるか)さんに「服のセンスが悪かったんだ」と突っ込まれ、「あたしゃバラエティ声優だよー!」と泣く自虐ネタを披露して大ウケを取っていました。
阿良々木暦と千石撫子の仲は?実は結婚したいわけではなく…?
暦が戦場ヶ原と付き合っているのを知ったことが、千石が神になるのを選んだ理由の1つではありますが、実は千石はそこまで暦のことが好きなわけではありませんでした。彼女が好きなのは「片想いをずっと続けられたら……それは両想いよりも幸せだと思わない?」というセリフに代表される、悲劇のヒロインめいた健気な自分だったのです。そのことを月火は「絶対に叶わない恋愛を、安心してやっている」と評してブチ切れていました。
「なでこメドゥーサ」でその片想いも続けられなくなったことから、千石は「暦お兄ちゃんなんて大っ嫌いだよ!」と暦を拒絶して怪異・蛇神となり、彼を殺す方向に舵を切ります。そして、貝木の説得で人間に戻った後は暦を殺すことを諦めるのですが、その後は暦と接触することを避けているようでした。どうやら千石は、過去の自分や暦のことについて気持ちの整理をつける道を選んだようです。
まとめ
以上、アニメ「〈物語〉シリーズ」のヒロイン兼セカンドシーズンのラスボス・千石撫子に関する基本的な情報をまとめました。思えば、暦は各ヒロインにセクハラの限りを尽くしていますが、千石だけは言い寄ってきてもスルーしていたのは、彼女の本性を見抜いていたからかもしれませんね。そんな千石ですが、新シリーズ「オフ&モンスターシーズン」ではまた新たな一面を見せてくれますのでどうぞお楽しみに!
(C)西尾維新/講談社・アニプレックス・シャフト