「〈物語〉シリーズ」のヒロインの１人にして、主人公・阿良々木暦（あららぎ こよみ）の恋人として活躍する戦場ヶ原ひたぎ（せんじょうがはら ひたぎ）。初登場時は暴言と暴力が目立ったため、昨今では忌避されがちな暴力系ヒロインと見る向きもあるかもしれませんが、そんなのは最初だけで言動は次第に丸くなっていきます。
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その変遷や性格、過去、担当声優などといった重要ポイントの解説を通して、戦場ヶ原の魅力に迫っていきましょう。
目次
- 人気アニメ「〈物語〉シリーズ」とは
- 「〈物語〉シリーズ」の戦場ヶ原ひたぎとは？身長や体重は？
- 戦場ヶ原ひたぎの口の悪さや髪形はどんどん変わっていく!?
- アニメ「〈物語〉シリーズ」阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎの仲は？
- まとめ
人気アニメ「〈物語〉シリーズ」とは
主人公の男子高校生・暦と、彼を取り巻く少女たちが巻き込まれる怪異事件を描いていく長編青春怪異小説「〈物語〉シリーズ」。作者は「戯言シリーズ」などのライトノベルや漫画「めだかボックス」の原作者として名高い人気小説家・西尾維新（にしお いしん）氏で、第１巻「化物語」の刊行から15年以上も続いている人気作です。
ストーリーはファーストシーズン、セカンドシーズン、ファイナルシーズン、オフシーズン、モンスターシーズン、ファミリーシーズンの６部構成となっていて、物語自体はファイナルシーズンで完結済み。そのうちファーストシーズン、セカンドシーズン、ファイナルシーズンはアニメ化されて高い人気を得ており、2024年にアニメ化が始動したオフシーズンとモンスターシーズンはヒロインたちの後日談と暦の大学入学後を描く続編となります。
「〈物語〉シリーズ」の戦場ヶ原ひたぎとは？身長や体重は？
戦場ヶ原は暦のクラスメイトの１人で、髪を腰まで伸ばした儚げな美貌と、難病を患っているという触れ込みから、クラスの中では深窓の令嬢と目されています。同級生や教師と話をしないため友人は１人もなく、暦とは高校３年間ずっと同じクラスでしたが、初出となる「化物語」の「ひたぎクラブ」まで交流すらありませんでした。
その「ひたぎクラブ」でバナナの皮を踏んで滑ったことから、「おもし蟹」と呼ばれる怪異に体重を奪われていることが暦に発覚。暦を脅して秘密を守らせようとしますが、暦がお節介を焼いたため怪異の専門家である忍野メメ（おしの めめ）に紹介してもらい、その仲介で再度おもし蟹に接触して無事に体重を取り戻すことができました。
そもそも、戦場ヶ原がおもし蟹に行き遭ったのは過去に原因があります。戦場ヶ原は幼い頃に病弱で、そのことから母親が悪徳宗教にハマってしまいます。その母に自分はもう大丈夫だと証明しようとして、中学時代の戦場ヶ原は陸上部のエース兼学校の人気者として明るく振舞っていました。しかしその努力は実らず、最終的には母が娘を宗教団体の幹部に差し出すところまで行ってしまい、事なきを得たもののこの件で揉めたことなどから両親は離婚します。
戦場ヶ原がおもし蟹に出会ったのはそんな頃。メメによれば、おもし蟹とは行き遭った人の願いを聞き「思い」とともに「重さ（体重）」を引き受ける神で、体重を奪われると精神的な苦痛を感じなくなる代わりに無感情になるそうです。こうして戦場ヶ原は家庭の悩みと引き換えに体重と明るさを失い、さらに貝木泥舟（かいき でいしゅう）ら５人の詐欺師に次々と騙されたことから用心深い性格となって、暦にもいきなり脅すなど攻撃的に接したのでした。
戦場ヶ原ひたぎの基本情報【プロフィール】
■学年：公立清風中学校卒業→私立直江津高校３年生
■年齢：17歳（「化物語」時点）
■誕生日：７月７日
■身長：165cm（同じ身長の暦より数ｍｍ高い）
■体重：５kg（「化物語」時点）→40kg台後半強（自称）
■家族構成：父親（同居中）・母親（父と離婚後に行方不明）
戦場ヶ原ひたぎの基本情報【声優】
戦場ヶ原の声を演じるのは、アイムエンタープライズ所属の女性声優・斎藤千和（さいとう ちわ）さん。高校３年生の頃、母親にファッション雑誌を買ってくるよう頼んだら間違って声優雑誌を買ってきた、という数奇な縁で声優を志した方です。元々ハリソン・フォードが好きで、吹き替えでなら共演できると考えたから声優が選択肢に浮かんだのだそうで、高校は外国語学科だったこともあり声優を目指していなかったら留学していたようです。
こうして高校在学中に声優養成所に通い始めた斎藤さんは、大学に通いながらレッスンを続け、その後アイムエンタープライズの所属となります。デビューしてからしばらくは可愛らしい少女を演じることが多く、その間の代表作には「ケロロ軍曹」日向夏美役、「ARIA The ANIMATION」藍華・Ｓ・グランチェスタ役、「ストライクウィッチーズ」フランチェスカ・ルッキーニ役などがあります。
そんな中で掴んだ「〈物語〉シリーズ」の戦場ヶ原役では、イメージを一新するクールな役を好演。後にインタビューで「自分の役者人生にとって、ターニングポイントになった役」とまで語っています。そして、この活躍が新房昭之（しんぼう あきゆき）監督の目に留まったのか、2011年には同監督の「魔法少女まどか☆マギカ」で暁美ほむら役に抜擢。クールで凛々しい一方、泣き虫で引っ込み思案な二面性を持つキャラクターを見事に演じ分け、同年のニュータイプアニメアワードで声優助演女優賞とキャラクター部門女性賞の二冠に輝くなど高い評価を受けました。
戦場ヶ原ひたぎの口の悪さや髪形はどんどん変わっていく!?
そんな戦場ヶ原の最大の特徴が悪口雑言。口を開けば大半が暴言というレベルの毒舌家で、特に「ひたぎクラブ」では警戒心がマックスだったこともあって暴力まで飛び出していました。「まよいマイマイ」でも「公園のペンチの上に犬の死体が捨てられていると思ったら、なんだ、阿良々木くんじゃないの」などの名言を暦に叩き付けています。
しかし、「まよいマイマイ」での暦への暴言は他人との付き合い方が分からないぼっち気質の現れというだけで、この時点での戦場ヶ原に暦への悪意はありません。現に「まよいマイマイ」で戦場ヶ原は暦に告白して恋人付き合いを始めていますが、犬の死体呼ばわりしてからほんの数時間後に告白したわけです。非常にキャラが立っていますね。
その後、「偽物語」の「かれんビー」では貝木と対決して過去の自分にけじめをつけ、続くエピソードの「つきひフェニックス」では「失恋で髪を切る女がいるなら、恋が実ることで髪を切る女がいてもいいでしょ」と髪型をショートカットにして暦に過剰なまでにデレるようになります。さらにこの間、羽川翼（はねかわ つばさ）による人格更生用プログラムを受けさせられていたらしく、暦に対して毒舌を浴びせることは少なくなりました。
ちなみに、毒舌を矯正してからは目に見えて出番が減少したため「名ばかりヒロイン」とメタな自虐をするようになり、暦からも「キャラが薄くなったので出番が減った」と酷評されています。そのためか高校卒業後は再び暴言を口にし始め、暦と後輩の神原駿河（かんばる するが）が「高校を卒業したら毒舌もR-18になった」と評するほどの毒舌キャラに戻ったことが「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」の「花物語」で語られていました。
アニメ「〈物語〉シリーズ」阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎの仲は？
しかし、口が悪かろうが出番が少なかろうが、戦場ヶ原が暦の彼女になったのは先に触れた通り。しかも２人の仲は順調で、戦場ヶ原は暦にデレて一途になり、周囲に女性が多い暦も妹たちや八九寺真宵（はちくじ まよい）にセクハラはするものの浮気はしなかったことから、２人の恋人付き合いは継続したまま高校卒業を迎えています。
なお、その間には「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」で暦の後輩の千石撫子（せんごく なでこ）が神になって暦を殺そうとする事件が勃発。これを止めたのが戦場ヶ原で、彼女は「殺す順番は考えた方がいいわよ」との説得で真っ先に自分を殺すように誘導した後、卒業式まで時間を稼ぐことにも成功。さらに、貝木と連絡を取って千石を騙すよう依頼したことから、最終的に千石を人間に戻して自分と暦の安全を確保するという大金星を挙げています。
彼氏の命を救うためにここまでできるところは、さすがメインヒロインといったところでしょうか。ちなみに、戦場ヶ原と暦の関係は良好そのものですが、他のヒロインとの関係はどうかと言うと、まず後輩の神原とは親しく、同級生の羽川は人格更生用プログラムを受けさせられた関係で苦手。八九寺は姿が見えないため関係も何もなく、そして暦の命を狙った千石は「悪いけど私、あなたのような可愛いガキが昔の私より嫌いなのよ」と突き放しています。
まとめ
以上、アニメ「〈物語〉シリーズ」のメインヒロインである戦場ヶ原ひたぎに関する基本的な情報をまとめました。2024年7月より配信中の新シリーズ「オフ＆モンスターシーズン」の原作でも、戦場ヶ原は暦と同じ大学に進学しますのでバッチリ登場します。しかし、大学が主な舞台となるモンスターシーズンでは、暦と戦場ヶ原の関係に何やら異変が……？ 気になる人は、アニメ新シリーズを見逃さないよう注意しましょう！
(C)西尾維新／講談社・アニプレックス・シャフト
