「辛かったけどあれのおかげで今がある」ーー。稲垣吾郎と香取慎吾が、ハラスメントを耐えたからこその、現在の心境を語る一幕があった。
ABEMAにて5月12日(日)に放送された『ななにー 地下ABEMA』#25では、「ハラスメント事情 徹底解剖」と題した企画が展開。ハラスメントに詳しい専門家が登場し、“令和ハラスメント”の実情に迫った。
ファッションモデルでタレントのアンミカは「約30年前のショーモデル業界は今思えば、ハラスメントだったと思う」と切り出した。それから「この業界の上下関係は体育会系です。年齢よりもキャリア順というか。私たちショーモデルというのは『おはようございます』と新人なので、張り切って控室に1番に行く。だけど、先輩が来るまで立って待ってないと(いけない。何故かと言うと)どの机と椅子と鏡が、先輩の光の良い位置かわからない。席に座ってはいけないし、お茶も全員に配らないといけない」と実情を話した。そのお茶をこぼした先輩が“お前のせいだ”と言ってきたこともあるそうだ。
一方、アンミカは「当時はそれがファッション業界の常識だった。伝統でそうされてきたから自分達も我慢して、従わなきゃと。自分はそれで根性がついて、今がある」とも話した。
これを受け、香取が「(アンミカの話は)ダメなことなんだと思うけれど、色んなところでその時代を生きていた僕も、辛かったけど、あれのおかげで今があるって思っちゃう。これってどうなんだろう(という気持ちはあるけど)」と、アンミカに対し一定の理解を示すと、稲垣も「そう。弱い子に育っちゃうじゃないけどね。多少はそういうのも必要なのでは」と同調した。
この話を受け、ハラスメント問題などに精通している弁護士・堀井亜生氏は「わかるんですけど、恐らくそれ以外の方法で経験は積めたはずです。今の子は別の経験や別の方法で怖い思いをさせることができるので、それにすがらなくていいのかなと思います」と、過去の悪しき伝統と切り離した考えを持つ事が大事なことを説いた。
(ABEMA「ななにー 地下ABEMA」より)