シビックタイプR同士のホンダ勢による壮絶なバトル。なかでもレース終盤のコーナーで、Astemoの太田格之進が白煙を巻き上げながら、勇猛果敢な飛び込みを見せた“決死”のチャレンジが話題を呼んだ。
5月4日、史上初の「3時間レース」フォーマットのもと、富士スピードウェイで開催されたスーパーGT 第2戦決勝。GT500クラスでは、レースを通して幾度となくARTA(#8 MUGEN CIVIC TYPE R-GT)とAstemo(#17 CIVIC TYPE R-GT)の激しいバトルが繰り広げるなか、元F1テストドライバーの実力者で8号車の松下信治を相手に、GT500参戦2年目の若手17号車の太田格之進が果敢にチェイス。
レースは103周目。機を伺っていた太田は、ADVANコーナーでついに大胆なアタックに出た。松下のインを突き猛スピードでコーナーに進入。しかし、ブレーキングでタイヤがロックしてしまい、白煙を上げながらオーバーランした。
太田はこのトライについて「ここで飛び込んでいなかったので、一回行ってみようと思ったんですけど、ちょっと止まりきれなかった」と振り返る。
一方、タイミングを間違えば衝突する可能性もあった“決死の勝負”に、ファンは「ホンダ同士だから怖い」「攻めすぎて何かあっても……」とハラハラの様子だ。
その後もレースは最終盤まで、この2台の熱い戦いが繰り広げられる。しかし、残り10分を切った111周目に、なんと8号車が突然失速。駆動系のトラブルでピットインするアクシデントが発生した。17号車はこれを横目に、オーバーテイク。3位でフィニッシュし、開幕戦リタイアの無念を晴らす、シーズン初の表彰台を手にした。一方の8号車は、そのまま復帰は叶わず、レース終了目前で無念のリタイアとなった。
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