【ブンデスリーガ】フライブルク 1-1 ハイデンハイム(日本時間5月11日/オイローパ・パルク・シュタディオン)
フットボールの美しさを再確認させられるシーンだった。約30年間に渡ってフライブルクで指導を続けてきたクリスティアン・シュトライヒ監督が、ハイデンハイム戦でホームでのラストマッチを迎えた。試合後にはファンから万雷の拍手を送られ、その様子を観た視聴者も「すごく愛されている監督だな」と感動していた。
29分に堂安律の見事なダイビングヘッドで先制しながらも、37分に失点してドロー決着となった試合後、感動のシーンが訪れた。3月に今季限りでの退任を発表していたシュトライヒ監督のホーム最終戦だったため、サポーターは大声援を送った。退任スピーチの後、シュトライヒ監督はゴール裏へ。そのままゆっくりスタジアムを一周した。
とくにゴール裏はほとんどのサポーターが両手を掲げて叫び、巨大なフラッグを振る。中には感極まって涙を流すファンもおり、シュトライヒ監督の目にも光るものがあった。そのスタジアムの熱狂は映像を通してでも十分伝わってきた。
この場面に視聴者は、「凄いリスペクトされてる」「凄い愛されてる監督だな」「あー寂しいわ」「愛を感じる」「サポーターめっちゃ泣いてる」「もらい泣きする」など、スタジアムの熱に感動していた。
ABEMA実況の辻歩氏は「サポーターの歓声が監督が成し遂げてきたことの、一つの集大成とも言えるでしょう」と大歓声に対してコメント。また解説の安田理大氏も、「なかなか監督やってて退任できないですよ。ほとんどがクビを切られて辞めることになる。クラブから愛されたんだなと感じます」と偉大な功績を称賛している。
シュトライヒ監督は1995年にフライブルクのスタッフ入り。まずはU-19チームの監督、2007〜2011年にトップチームのコーチ、2011年からトップチームの監督を務めてきた。今季は本来ウイングの堂安をウイングバックで起用して新境地を開かせた。クラブの生き字引となった58歳は、まさにフライブルクのレジェンドとなったのだ。
5月18日のブンデスリーガ最終節(ウニオン・ベルリン戦)が、シュトライヒ監督のフライブルクにおけるラストゲームとなる。
(ABEMA/ブンデスリーガ)