格闘技経験のなかった元海上自衛官のファイターが、7月18日の「超RIZIN3」出場権を自らの拳でゲット。「最強の元海上自衛官」と称賛の声が相次いだ。
そのファイターというのが25歳の中村京一郎。17日に行われた「格闘代理戦争-THE MAX-」決勝で、トミー矢野と対戦。どちらも初戦、準決勝と判定に持ち込むことなく勝利を収めており、注目の一戦となっていた。
前試合で、朝倉未来が推薦する18歳秋元強真がRIZINファイター、アラン“ヒロ”ヤマニハをKOするという番狂わせがあった後の本戦決勝。お膳立てがされていた舞台で、トミー、中村ともに落ち着いた面持ちでリングに入る。
1R、トミーは早々に得意の寝技に持ち込むかと思いきや、打撃練習を積んできたこともあり、中村と打ち合う様子を見せる。それでも、隙をついて低いタックルからのグラウンドへの戦いに引き込む。「柔術フル無視、打撃でブスーン」というテーマを持って試合に臨んでいた中村は、背後から抱えられながらも3分なんとか耐えしのぐ。
2Rから流れが一気に変わる。スタミナの切れてきたトミーの寝技の拘束力が弱まり、中村が徐々に「ドスン」という重いパウンドで主導権を握る。足関節技で攻めようとするトミーだが、圧に負けうまく攻められない。
3Rも同じような展開になり、結果は3-0の判定で中村の勝利。リングで勝利者マイクを向けられ「ありがとうございまーす!」と大きな声をあげ万感の表情を見せる。ネットからは「華あるね」「最強の元海上自衛官」と、打撃主体のファイトスタイルを称賛する人が続出した。
セコンドにいた岡見は「声が枯れました(笑)。1R劣勢だったけど、そこを乗り切った京一郎が獲った。素晴らしい勝負だったと思います」、中村倫也は「京一郎が自分を信じて柔術の対策をして成果を出した。最高です!」と語った。
6作目となる「格闘代理戦争-THE MAX-」では、青木真也、岡見勇信&中村倫也、平本蓮、クレベル・コイケ、イゴール・タナベら豪華メンバーが監督として参加。優勝者には賞金300万円に加え、7月18日の「超RIZIN3」への出場権が与えられるという、“豪華チケット付き”の大会となっていた。