『しくじり先生 俺みたいになるな!!』に、芸人の狩野英孝が登場。とある”2ちゃんねらー”の凄腕伝説を語った。
番組には、オードリーの若林正恭、平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑らレギュラー陣の他、伊集院光、くりえみ、森香澄らが出演。
この日は人気ゲーム配信者としての顔も持つ狩野英孝がしくじり先生として登壇。今回、教材として取り上げるのは、ある1人の人物が開発したファイル共有ソフトによって、日本中が違法アップロード・情報流出などの大混乱に陥った「Winny事件」だ。
事の発端は2002年4月1日、匿名掲示板サイト「2ちゃんねる」のあるユーザーが、「暇なんで2chネラー向きのファイル共有ソフトつーのを作ってみるわ。少しまちなー」と書き込んだことだった。当時のネット回線容量では、現代ほど写真・動画データの共有は簡単ではなかったが、この人物は2ちゃんねらー用に簡単にデータ共有ができるソフトを開発すると宣言したのだ。
夢のような話にネット民はざわつき、この謎の人物を、書き込み番号から「47氏」と呼んだ。この47氏の正体は、2002年に東京大学大学院特任助手に就任した、「ただただプログラミングが大好き」な金子勇氏(当時31歳)だった。
金子氏は、当時まだ世界の技術者も使いこなせていなかった技術を用い、ファイル共有ソフト「Winny」を約1ヶ月で開発。大人数で使っても回線が重くならず、ダウンロードが1番速いルートを自動で検索してくれるという、革新的なソフトだった。たった1人のプログラマーが趣味で作ったソフトは、その便利さのあまり2ちゃんねらーだけでなく、日本中を大熱狂させた。
狩野によると、そんな天才プログラマーの金子氏には、いくつか凄腕伝説が存在するという。子どもの頃には、本屋でプログラミング本を立ち読みし、その内容を暗記。電気屋の店頭に置いてあるパソコンでプログラミングし、店の人から「デモとして使いたい」と頼まれたこともあったという。
他にも、テトリスを1回見ただけで作り方を把握し、たった1日でゲームを完成させたという驚きの逸話も。しかし、金子氏を知る弁護士は「金子氏はプログラミング以外のことは何も知らない」といい、「マイペースでどこか抜けているような性格だった」という。そのせいか、テトリスを作ったときも「ブロックが逆回転」という単純なミスを犯していたそうだ。
天才プログラマーの意外な弱点に、出演者らは「本当?」と爆笑。しかし、金子氏の驚くべき凄腕エピソードには「すげぇな!」「天才だ……」と素直に驚いた様子だった。