ネット掲示板「2ちゃんねる」の創設者・ひろゆきと俳優・東出昌大のアフリカ横断珍道中に密着したABEMAオリジナルバラエティ『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』が復活。『世界の果てに、東出・ひろゆき置いてきた』が現在配信中だ。シーズン2の舞台は南米。アフリカ旅よりも過酷だったという今回の旅を、ひろゆきと東出が振り返る!
イヤホンなしで爆音で音楽かける乗客…南米旅の洗礼
――今回、初日は豊川ディレクターはいたものの東出さん1人でスタートで、2日目でひろゆきさんが合流し、抱き合って喜んだとお聞きしました。その時の感情を覚えていますか?
東出:色々な物語があったんですけど、端的に言うならば、僕は、ひろゆきさんはいつかは来ると思っていたんです。ただそれがいつかはわかないし、別のゲストが来るかもしれない。色々な勘ぐりがあったんです。なにせ、この制作陣の方々は言葉が足りない。かつ、肝心なことを把握してないという現実があって(笑)。なので、2日目でこんなに早く合流できるとは思ってなかったんです。
出発段階から説明がなさすぎた。僕は電子機器を持ってなかったんです。だから調べようがなかった。ゴールも決まってないし、ひろゆきさんが来ないと僕どこにも行けないって思ってたんです。その中での合流だったので、なおさら嬉しかったです。
ひろゆき:確かに。1人で旅しますってなったら、ネットで宿取ったりGoogleマップを見たりとか、スマホが必要になってくるけど、それを意識しないまま南米に行っちゃったから(笑)。
――初日はスマホなしで自力で活動してたんですね。
東出:スタート地点から、まず島に連れて行かれるとも思わなかったし、「島を脱出してください」が最初のミッションみたいな(笑)。島を脱出してどこに行くの!?という不安感。旅番組なのに「ゴール決まってません」って、一体どこに行くんだろうと(笑)。
ーーひろゆきさんは、東出さんがそういう状況にあることを当時は知っていたのですか?
ひろゆき:現場の状況を聞かされました。僕、前回は1人で行って、途中で東出さんが合流したじゃないですか。なので、今回、どれほど合流が大変なのかということが分かりました。どこに行くかわからないから、まずグアヤキル(エクアドルの都市)に着いて、「グアヤキルに来るらしいっす」と聞いて「OK」と思ってたら、「やっぱ来ないです」と移動させられて、翌朝に「やっぱグアヤキル行くらしいです」。で、グアヤキル行きに乗っていたら「やっぱ行かないです」と。ずっとウロウロさせられて、こういう感じか〜と知りました。
前日はそれが面白いと思っていても、やっぱ釣りが面白そう!とかで予定が変わると、関わる人全員のスケジュールが変わってくるんですね。
――アフリカ旅と南米旅、違いを感じたところは?
ひろゆき:初日から僕以外の人がボロボロでしたよね。
東出:ええ。
――何があったのでしょうか?
東出:一番最初の島というのが無茶振りで、日焼けがすごくて。暑さでやられて、あと時差ボケと。みんな体力ゼロというか、マイナスのところからスタートだったんですけど、その後も…。僕の体感ではアフリカよりもきつかったです。2倍きつかった。移動距離もすごいし、暑さ、食べ物も。あと高地も行ったし。(ひろゆきに)キツさとかいかがでした?
ひろゆき:僕はあんまり。
東出:また出たよ〜(笑)。
ひろゆき:普通にしているだけですよ。みんな、はしゃぎすぎ(笑)。
それと、初日がまず熱帯雨林の赤道直下、40℃行くか行かないかみたいな中を4時間歩いていたらしいんです。なので僕以外のみんなは熱射病になりかけていたんですよ。(初日からのメンバーが)ボロボロな状態のときに、僕はめっちゃ元気な状態で合流したので、みなさんはよく休憩を取られるんですよ。「もう無理っす」「もうこの辺で」って。休憩時間が大量にあるから、僕だけ体力が全く減らないまま、最後まで行ってしまった。
東出:ひろゆきさんは体力オバケなんですよ。体力余ってたっていうか。ひろゆきさんは時差ボケを時差ボケと捉えてらっしゃらない。みんなが時差ボケで疲れているという前提が、ひろゆきさんにはない。
バス移動って疲れるはずなのに、ひろゆきさんはケロッと「だって座ってるだけじゃないですか」っておっしゃるから。やっぱちょっと体が丈夫ですね。
ひろゆき:今回全部バス快適だったじゃないですか。
東出:いや、きつかったですよ〜。
――アフリカとはバスに違いがありましたか?
東出:4人がけのところに7人座らされるみたいなのはなかったですけど…。
ひろゆき:座席に関する法律はどこも守ってそうでしたよね?
東出:割と(そうでした)。シートベルトが壊れてるとか、空調が効かないとかはあるんですけど。
ひろゆき:自分の椅子がないっていうのはなかった。1人分の椅子は必ず確保されているので、座ってるだけじゃね?っていう。
――それを聞くと、前回よりは快適そうに感じます。
東出:いやいやいや。移動距離もすごいし、クーラーも壊れていて、窓を開けると砂埃が入ってくる。急にスコールみたなのが吹き込んでくるし。寝ようと思ってもやっぱりサスペンション悪いとガタガタしてるし。乗客はとにかくみんな陽気で、各々スマホで爆音で音楽かけている。あれなんでなんだろう?聞かせたいのかな?(笑)イヤホンしないですよね、みんな(笑)。
ひろゆき:バス自体は快適なんですけど、移動時間と距離が3倍くらいになりましたね。6〜7時間移動が当たり前みたいな。
「用心棒にいきなり殴られて」豊川ディレクターが見舞われた悲劇
――豊川ディレクターは今回どんな活躍をされていましたか?
ひろゆき:ボロボロでしたね。
東出:豊川さんは、グアヤキル(エクアドルの都市)の刑務所に行きたいって言い出してましたね。非常事態宣言中の国だったんです。マフィアのボスが刑務所から脱獄して、テレビ局が占拠されたり、大統領が宣言出したり。そこの刑務所に行く!と言って、現地の人にマジで無理って止められてました。
――実際に行かれたんですか?
東出:いや、そこに行ったら僕らも全員マフィアに目をつけられてしまう。
ひろゆき:アフリカのときは「そこは危険だから行かない方がいい。危ないよ」って感じだったんですけど、エクアドルはまた違っていて、変な動きをする人がいたら周りのマフィアの人がそいつをつけるんです。相手の関係者かもしれないし、政府関係者かもしれないし。で、そうなると僕らのとこまで辿り着くじゃないですか。そうなると「あいつ脅せるな。あいつ金持ってそうだな」ってなると、その後のトラブルにつながる。エクアドルに住んでいる現地コーディネーターの方もいたので、その人が身バレすると危ない。「豊川さん1人が死ぬならいいけど、他の人に迷惑がかかるならやめてね」となりました。
――前回と違って治安の面でも緊張感があったんですね。
ひろゆき:犯罪者の組織力がある。アフリカの場合は1人1人がやらかす場合があったんですけど、普通にマフィアであるとか、ペルーにはベネゼエラマフィアが仕切っている市みたいなのもあって、そこにいる人たちって身分証明も何もないから、命が安いんです。難民で来て、「生活したいんだったらこいつ殺してきて」「頑張ります!」みたいな感じの人たちがエリアを取っているので、まともなペルー人は彼らと抗争したら絶対に勝てないんです。死んでもいいと思ってる人たちなので。なので犯罪の組織レベルが全然違うんです。
東出:それで思い出した!豊川さんネタありました!僕らが後部座席に乗ってるときに、助手席の豊川さんいきなり殴られてたじゃないですか(笑)。
ひろゆき:あったあった!!(笑)
東出:車窓からカメラを回していて、綺麗なお姉さんがいたんですよ。「あ!」って声を上げたら、そのお姉さんが「何カメラ向けてんのよ!」って言ったら、彼女の知り合いが豊川さんに水をかけてきて。「ソーリーソーリー」って豊川さんが言いながら、まだカメラ回してたら、いきなり殴られてて(笑)。
ひろゆき:殴られて携帯取られてた(笑)。それが起きたのがエクアドルの街で、「昔ながらの遺跡があって、治安のいい場所なんだよ」って言われていたので、普通にバスに乗ってついて、タクシーに乗ってたら、交差点のとこでいきなり殴られて携帯取られて、すごい引きだなーと思いました。取った人が携帯をゴミ箱に捨てたので、それで取り返せましたけど。
「キツさの中で育める人間ドラマ」ひろゆき&東出昌大のおすすめポイント
――最後にお二人が思う見どころをお願いします!
東出:プロデューサーの高橋弘樹さん、このスタッフの人たちは、きついところに行ったときに人間はどんな反応をするんだろうっていうのを見たいのだと思う。自分たちの旅行だったら、ここまでの予定は組めないと思うし、そのキツさの中で育める人間ドラマがある。なかなかお目にかかれないことの連続だったので、ちょっと変化球ではあるけれど、この旅のダイナミックさを画面越しに楽しんでいただければと思います。
ひろゆき:ゴールを目指そうというより、この場をなんとかしようというのが、アフリカより多かった印象です。なので、その辺りを見ていただきたい。あと、いろんな動物を解体して食ってます。
取材・文:堤茜子
写真:You Ishii