いよいよ日本時間6月2日に迫る今シーズンのチャンピオンズリーグ決勝。1996-1997シーズン以来2度目の優勝を目指すドルトムントと、2シーズンぶり15回目の王座奪還を目指すレアル・マドリードが、イングランドの聖地・ウェンブリーで激突する。
欧州ナンバーワンを決めるCL決勝では、数多くの伝説のゴールが生まれてきた。そのうちの1つが、フランスの天才ジネディーヌ・ジダンが決めた美しすぎるボレーシュートだ。2002年5月15日のレヴァークーゼンvsレアル・マドリード戦で生まれたこのゴラッソは、22年が経った現在でもサッカーファンの記憶に刻まれている。
スコットランド・グラスゴーにあるハムデン・パークで行われた2001-02シーズンのCL決勝。開始早々の8分にレアル・マドリードのFWラウール・ゴンサレス、14分にレヴァークーゼンのDFルッシオがゴールを挙げ、1-1で迎えた45分だった。
当時「世界最強の左SB」と評されていたDFロベルト・カルロスが、MFサンティアゴ・ソラーリとのワンツーで左サイドを突破。敵のプレスに晒されながら、中央に浮き球のボールを折り返した。
ボックス中央やや左で、フリーの状態で待ち構えていたジダンは、頭上に高く上がったボールを迷うことなくダイレクトで一閃。左足から放たれた美しい軌道を描いたシュートは、GKも触れられないゴール左隅へと突き刺さる。スタジアムが騒然となったスーペルゴラッソに、ジダンも雄叫びを上げて喜びを爆発させた。結局はこのゴールが決勝点となり、レアル・マドリードがビッグイヤーを掲げている。
CL決勝どころか、サッカー史に残るこの伝説のゴールについてチャンピオンズリーグ公式Xのコメント欄には、「サッカー史において永遠に語り継がれるであろう美しいゴール」「CL史上最高のゴラッソ」「あの大舞台で、って言うのが更に価値を上げてるよなあ」「美しい刀を振り抜くようなボレー」「ロベカルの苦し紛れのクロスも上手いし完璧のジダンのフィニッシュで美しすぎる」「ちなみにジダンは右利きです」と絶賛する声が相次いだ。
ちなみに、シダン本人はこのゴールを振り返り、「もう一度、同じようなゴールを決めようとしたんだ。でも、二度と再現できなかった。あの日は完璧だった」とのコメント。まさに奇跡の一撃だったことを認めている。
奇しくもジダンが所属していたレアル・マドリードが勝ち残っている2023-2024シーズンのCL決勝。再び歴史に残るゴールは生まれるのか。目が離せない。
(ABEMA/WOWSPO/チャンピオンズリーグ)