【写真・画像】VTuberに年間100〜300万円つぎ込む“ガチ恋”「中身の人間性に恋」、最終目標は「結婚」 一方で行き過ぎると迷惑行為も…事務所側もNGとはっきり言いづらい? 1枚目
【映像】れっくすさんが推す絵夢アリスさん 配信で「浮気はほどほどに」コメントも
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 ファンがアイドルなど推しを応援する「推し活」が盛り上がっている。対象は人それぞれだが、多くは手の届かない憧れの存在だ。しかし中には、気持ちが強すぎて恋愛感情を抱く「ガチ恋」勢もいる。

【映像】れっくすさんが推す絵夢アリスさん 配信で「浮気はほどほどに」コメントも

 相手はリアルな人間にとどまらない。れっくすさん(34)がガチ恋しているのは、VTuberの絵夢アリスさん。1体33万円の等身大アクリルパネルをはじめ、グッズはほぼ全て購入した。「絵夢アリスさん以外と結婚するつもりはありません」と宣言し、毎晩の配信では「浮気はほどほどにしてくださいね!」などのコメントを投げかける。

 一方で、推し活が行き過ぎてしまった結果、ストーカーなどの犯罪行為に走る事例もある。『ABEMA Prime』では、当事者とともにガチ恋のあり方を考えた。

■「最終的に人間性に恋をしている」「中身が別の体に入ってもついていく」

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 ガチ恋で抱く悩みは、「付き合う」「結婚」などの望みがほぼ叶わないこと、他のファンへの対応を見ての嫉妬、周囲が同棲や結婚をしていく中で一般の人に興味がわかないことなどがある。れっくすさんは「私もこの道を通った」と同調しながらも、「今は乗り越えて、その先にいる。自分で気持ちをコントロールするすべを身につけたので、永続的に推しを愛し続けることができる」と語る。

 4年前にデビューした絵夢アリスさんのアバターにひかれ、配信を見に行った。すると声にもひかれ、1週間で“ガチ恋宣言”。本人にも伝達済みだ。年間100~300万円をつぎ込み、noteでは彼女の良さを連日投稿する。推し活のために国家資格の職業を捨て、飲食店会社に転職。勤務する飲食店とコラボ商品も発売した。

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 いかにして「気持ちをコントロールする」境地に達したのか。「発言や言動が自分主体か、相手主体か。やることが自分のためか、相手のためかを客観的に見る。高額課金も、自分が構ってほしいからか、相手を応援したいからかでは、ぜんぜん意味が違う」という。

 VTuberの魅力は、配信コメントを通して双方向コミュニケーションできるため、より個を認識してもらいやすいこと。容姿が「どストライク」だったことがきっかけではあるが、「最終的に、人間性に恋をしている人がほとんど。“魂”が他の体に入っても、ファンは“魂”の行き先についていく」と熱弁した。

■行き過ぎると迷惑行為に…“ガチ恋”勢に対するジレンマも

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 VTuber側には、“ガチ恋”勢に対するジレンマもある。ある企業所属VTuberによると、ファン活動に見返りを求めるような過激な人が増加しているという。「自由にどうぞ」と伝えると、近づくために強気な行動を起こし、反対に「やめて」と呼びかければ、ファンが減ったり、嫌がらせを受けたりする諸刃の剣だ。行き過ぎると、X投稿の全てにリプライや、大量のメッセージを送りつける、同業者などを装ってコラボ案件を依頼し接近してくるなどの迷惑行為にも発展する。

 そうした背景もあり、れっくすさんは「事務所側は『ガチ恋ダメ』『ガチ恋して』のどちらも言いづらい現状がある。ファンからしても、ガチ恋宣言によって周囲から白い目で見られる。双方が話題にできない状況にある」と解説する。「ガチ恋勢が1人で悶々と悩み続けて、最終的に迷惑行為に走ってしまう」。

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 迷惑行為の実例としては、アイドル握手会でプライベートに踏み込む質問を連発し、本人から「事務所を通して」と警告されるも止めなかった結果、出入禁止になったケースがある。また、配信者の許可なしで婚姻届を作成し、市役所に提出したことにより、有印私文書偽造で逮捕された事案や、ブログへの書き込みやストーカー行為が殺人未遂事件に発展したこともある。

 迷惑行為の防止策として、れっくすさんは「行動の主語が『相手のためか、自分のためか』に尽きる」と改めて強調。「職業によっても、応援の形は変わる。その時、その人にとって“最適な応援”とは何かを淡々と考える」と指摘する。

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 歌舞伎町のゲイバーCRAZE店員のカマたく氏は、「個人でもVTuberができる時代だからこそ、誰も守ってくれないまま、事件に発展することがある」と警鐘を鳴らす。自身にもファンがいるものの、「私は線引きが明確で、最初から『夢なんて見させるわけない。ここには現実しかない』とのスタンス」だ。

 これを受けれっくすさんは「双方が『ここに線がある』と理解していれば、何も起きない。演者側が線の存在を理解させることが、とても重要だ」と賛同した。(『ABEMA Prime』より)

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