【WRC】第6戦 ラリー・イタリア・サルディニア（5月30日～6月2日）
世界ラリー選手権（WRC）の第6戦。競技2日目を迎えた6月1日に、グレゴワール・ミュンスター（フォード）の激走シーンがラリーの過酷さや難しさを実感させられる光景だと反響を呼んでいる。
ラリー・イタリア・サルディニアは、風光明媚な地中海のサルディニア島で開催されるが、ステージは非常に難易度が高い。コースはグラベル（未舗装路）で、砂状の路面はグリップが難しく、全体的に平均速度が高く、コース幅も狭いため、クラッシュするマシンが多く見られる。
同ラリー2日目のSS（スペシャル・ステージ）10「コイルナ」は、この日の最後から3番目のステージ。総距離は14.53キロでロングストレートとタイトコーナーが連続する。また、ラストのエリアはサーキット状になっていて多くの観客が集まる、テクニカルかつドライバーの度胸が試されるステージだ。
この日、最上位クラスのWRC1でSS10を最初に走ったのがミュンスター。滑りやすい路面をものともせず、持ち前の強メンタルで林道エリアを駆け抜けると、ラストのエリアへ突入。ウォータースプラッシュ、そしてジャンプスポットを果敢に越えたかと思うと、そこからはコーナーの連続が待ち受けるが、ミュンスターは見事なテンポとスピードで激しい砂煙を巻き上げながらコーナーを次々とクリアしていく。
途中、実況が「あぁ、前が見えない！」というほど、砂けむりが立ち込めたものの、ミュンスターはまったく意に介していないのか、全開走行を続ける。視界がまったくないと思われるなかアクセルを踏み込み続けるのは、頭のネジがぶっ飛んでいるか、メンタルが脅威的にタフなのか……。
この激走を観た視聴者からは、「みえねぇええええww」「砂で見えなくなるw」「えぐ」「すげえ」「まきあげてんなぁ」と驚きと絶賛のコメントが集まっていた。なお、2日目を終えて、ミュンスターは全体5位。最終日もそのまま5位で全日程を終え、トヨタ・ヒョンデのフルワークス勢に次ぐフィニッシュとなった。
（ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』／(C)WRC）
