【WWE】RAW(6月10日・日本時間11日/トレド)
元MMAファイターで“首絞め女王”の異名を持つ女子レスラーが怒りを爆発させ大暴走。対戦相手を完全に締め上げて失神させたまま、とどめの完全ロック。タイトルマッチを前に対戦相手に向けられた強烈な殺意に、実況も身内のタッグパートナーも思わずドン引きするひと幕があった。
シェイナ・ベイズラー&ゾーイ・スタークとアルバ・ファイア&アイラ・ドーンが対戦。週末にスコットランドで開催されるプレミアム・ライブ・イベント「クラッシュ・アット・ザ・キャッスル」で、女子タッグ王者のビアンカ・べレア&ジェイド・カーギルとの三つ巴タッグマッチ前哨戦となる試合で、MMA出身の"首絞め女王"ことシェイナがアイラを失神に追い込み、追い討ちをかけ締め続けるという極端な行動に。タッグパートナーのゾーイも危険を察知し、必死に制止するほどの制御不能状態に騒然となった。
試合開始とともに、右ヒザへの低空キックを貰いリング下でもがき苦しむシェイナをよそに、アルバ&アイラがゾーイを集中攻撃する展開。しかしこれで怒りに火が着いたシェイナは、リング下のステップスにアルバを叩きつけると、さらに手のひらを足で踏みつける拷問技で反撃する。
これに飽き足らずエプロンでリング下のアルバの腕をロックし吊り上げながら極める拷問技、さらには背後からシェイナの髪を掴んでアイラの腕をコーナーに叩きつけるなど、一発一発に殺意が感じられる。
解説の週刊プロレス・井上光記者は「シェイナが今日は怖いですね…」と早くもただならぬ空気を感じとったようだが、リング中央でアルバにバックブリーカー、さらに左腕をマットに固定して踏みつけと”破壊モード”に出ると「えげつないですね…」と声を漏らした。
その後、膝のサポーターを敢えてめくり顔面への膝攻撃。力無く人形のように力の抜けたアルバを引き上げると、バックからMMA仕込みのスリーパー「キリフダ・クラッチ」で完全ロック。完全にガン決まった鋭い眼光はまさに鬼の形相。「顔色が変わってる」と解説が驚けば、ファンからも「般若みたいな顔」「もうダメぽ」「ガチすぎる」など、シェイナの凶暴な攻撃に騒然。
アルバは眉間に皺を寄せたまま力無く失神しゴングが打ち鳴らされるが、シェイナは腕をがっちりロックして離そうとしない。あまりにも強烈な殺意にタッグパートナーのゾーイが、思わず慌てながら「もう離していいわよ、止めて止めて」と呼びかけるもガン無視したままロック。「まだ締めてますよ…」と放送席もあ然。なんとか引き離しに成功しつつも、目に余る暴走ぶりにゾーイは困惑した表情を浮かべた。
先週のタイトルマッチを、アルバ&アイラの乱入で妨害された恨みはあったものの、怒りが限界突破したシェイナのやばい状況に、王者チームもやや引き気味のリアクション。先程まで対戦相手に向けられていた殺意の眼光は、早くも週末対戦するビアンカ&ジェイドに向けられていた。 (ABEMA/WWE『RAW』)