この破壊力が戻ってくれば、もう大丈夫だ。Mリーガー、各プロ団体推薦者が出場する「Mトーナメント2024」予選1stステージL卓が6月21日に開催され、松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)が首位通過。先月幕を閉じたMリーグ2023-2024では個人成績でまさかの最下位と辛酸を舐めた怪力男が、夏のトーナメントで汚名返上だ。2位通過は第1試合でトップを取った鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)。ここまでチームメイトが全員敗退していたが孤軍奮闘した。
第1試合は東家から逢川恵夢(協会)、桑田憲汰(連盟)、松ヶ瀬、たろうの並びで開始。松ヶ瀬は東4局開始時点でトップ目に立っていたが、たろうがこの局で親満貫をツモって大量リード。勢いを止めることができず2着で終了した。
逢川、たろう、松ヶ瀬、桑田の並びで開始した第2試合。松ヶ瀬は大きな2着で素点はあるが、逢川と桑田がトップを取った場合は逃げ切れない可能性もある。東2局に桑田が3軒リーチを制して満貫のアガリとすると、いよいよ首元が寒くなる。ラス目で迎えた南2局、松ヶ瀬はたろうの清一色テンパイ、逢川の混一色テンパイに対して反撃開始だ。平和のみの手組にならないよう緻密に選択、1・4筒待ちで牌を横にすると、高目4筒を太い腕で振り下ろし「ツモ!」。リーチ・一発・ツモ・タンヤオ・平和・裏ドラの1万2000点をゲット。これでトップ目桑田とほぼ並びとなった。
第1試合ラスの桑田とは素点差があるため、オーラスの条件はアガればOK。北を仕掛けてテンパイすると、これを逢川からアガって北・三色同順・ドラの3900点でフィニッシュした。
インタビューで松ヶ瀬は「うれしいのとホッとしているのと、どっちもどっちかな」と穏やかな笑みを浮かべた。試合内容には第2試合の南2局を挙げ「序盤にリードできれば良かったのですが、逆にリードされてしまって。跳満ツモるまで厳しいところがずっと続いていた。あそこがアガれたのは大きかった」。受け入れの広さより高打点を狙い、見事な一発ツモ。「うまくいきましたね」と満足げだった。
昨年は準々決勝で敗退。「1つずつ勝っていければいい。(トーナメントは)負けなければ優勝ですからね」と2位に入れば勝ち上がれるこの大会形式ならではの思考を語り「とりあえず負けないように。最後は勝ちに行きたいなと思っています」と意気込みを述べた。
【第1試合結果】
1着 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)5万7700点/+77.7
2着 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)3万1100点/+11.1
3着 逢川恵夢(協会)9200点/▲30.8
4着 桑田憲汰(連盟)2000点/▲58.0
【第2試合結果】
1着 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)3万5800点/+55.8
2着 桑田憲汰(連盟)3万4900点/+14.9
3着 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)1万6000点/▲24.0
4着 逢川恵夢(協会)1万3300点/▲46.7
【最終結果】
1位 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山・RMU)/+66.9
2位 鈴木たろう(赤坂ドリブンズ・最高位戦)/+53.7
3位 桑田憲汰(連盟)/▲43.1
4位 逢川恵夢(協会)/▲77.5
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mトーナメント プロ麻雀リーグ「Mリーグ」初となる冠大会で個人によるトーナメント戦。現Mリーガー36人と元Mリーガーやタイトルホルダーなどプロ5団体からの推薦者24人、計60人で行われる。Mリーグの昨シーズン優勝チーム所属の4選手は、予選2ndステージからシード出場となる。全試合「Mリーグルール」で行われ、予選は1stステージ、2ndステージ、ファイナルステージに分けて行われ、それぞれ2位までが次のステージに進出。セミファイナル(ベスト8)、ファイナルを経て優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)